注目映画紹介:「リアル・スティール」ロボットを介して父子の絆を修復するヒューマン作

「リアル・スティール」の一場面 (C)DreamWorks II Distribution Co.LLC All Rights Reserved.
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「リアル・スティール」の一場面 (C)DreamWorks II Distribution Co.LLC All Rights Reserved.

 ダメパパとしっかりものの息子が10年ぶりに再会し、スクラップ寸前の旧式ロボットATOMを介して、父子の絆を修復していく様子を近未来を舞台に描く「リアル・スティール」が9日から全国公開されている。ダメパパをヒュー・ジャックマンさんが、できた”息子をダコタ・ゴヨ君が演じている。

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 原作はリチャード・マシスンさんの短編小説で、スティーブン・スピルバーグさんが11年前に入手した脚本を基に製作した。スピルバーグさん自身は、ロバート・ゼメキスさんとともに製作総指揮として裏方に回り、メガホンは「ナイトミュージアム」(06年)や「ピンクパンサー」(06年)などで知られるショーン・レヴィさんに託した。

 近未来が舞台で、しかもロボットが登場するということで、SFアクションを想像する人は多いだろう。しかし、やや趣が異なる。元ボクサーで、今はしがないロボット格闘技のトレーナー、チャーリー(ジャックマンさん)が、11歳の息子マックス(ゴヨ君)と協力しATOMを戦わせることで、かつてのプライドを取り戻し、父と息子の絆も回復させていくというヒューマンな内容がしっかりと盛り込まれている。内容に磨きをかけ、スピルバーグさんが「美しい」とたたえた脚本を手がけたのは、ジョン・ゲイティンズさん。「陽だまりのグラウンド」(01年)や「コーチ・カーター」(05年)などを担当し、スポーツ感動ドラマを得意とするゲイティンズさんだけあって、性別、世代を問わず感動でき、万人受けのする仕上がりとなった。9日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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