園子温監督:新作は震災テーマの「希望の国」 「今、日本で見てもらうべき作品」

新作「希望の国」の製作が決定した園子温監督
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新作「希望の国」の製作が決定した園子温監督

 第68回ベネチア国際映画祭で染谷将太さんと二階堂ふみさんがマルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人俳優賞)を日本人で初受賞した「ヒミズ」の園子温監督の最新作「希望の国」の製作が決定した。園監督が「今、日本でこの映画を撮って、見てもらうべき」と書き上げたオリジナル脚本で、夏八木勲さん、大谷直子さん、村上淳さん、神楽坂恵さん、でんでんさん、筒井真理子さん、清水優さん、梶原ひかりさんらが出演する。

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 同作品は、日本のある村で平和に暮らしている老夫婦とその息子夫婦、そして、彼らの隣家に住む青年とその恋人が、大地震をきっかけに離れ離れになりながらも、それぞれの愛のかたちを貫く姿を描いた3組の男女の物語。1月13日にクランクインし、2月上旬にクランクアップ予定。

 日本のある村ののどかで美しい風景の中で、小野泰彦(夏八木さん)は妻(大谷さん)、息子の洋一(村上さん)とその妻(神楽坂さん)とともに酪農を生業として暮らしている。小野家の隣家の息子(清水さん)は 家業を手伝わずに恋人(梶原さん)と遊びまわっては父親(でんでんさん)と母親(筒井さん)に叱られてばかり。ある日、大地震が起き、彼らは避難を強いられることになり……というストーリー。今秋に全国で公開予定。

 園子温監督は、87年「男の花道」でぴあフィルムフェスティバル(PFF)グランプリを受賞。90年にPFFスカラシップ作品として製作された「自転車吐息」はベルリン映画祭正式招待のほか、30を超える映画祭で上映された。10年のべネチア国際映画祭出品作「冷たい熱帯魚」や11年のカンヌ国際映画祭出品作「恋の罪」など国内外で注目を集めている。 (毎日新聞デジタル)

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