台湾で活躍する日本人女優の田中千絵さんが5日、東京都内のホテルで開かれた東日本大震災の被災地へ台湾2市2県から農産物を贈るプロジェクトの出発セレモニーにゲストとして登場した。田中さんは台湾について「5、6年過ごしましたが、人情のある人々と風土で、まるで日本のような親しみを持って暮らしてきました」と語り、「台湾のバナナは母が買ってきてくれて、子どものころの幸福な思い出に満ちていました。被災地の子どもたちに、幸福感をありがとうございます。感謝します」と日本を代表してあいさつした。
ウナギノボリ
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被災地へ農作物を贈る試みは、台湾南部地方が09年8月の台風の水害で被害を受けた際、日本が復興を支援したことを受け、「復興を支援してくれた日本に、今度は私たちがお役に立ちたい」と、高雄市や台南市、雲林県、嘉義県がさまざまな果物を被災地へ届けるプロジェクトを立ち上げた。この日は高雄市から台湾バナナ1.5トンが届けられ、田中さんのほか、同市の陳菊(ツェン・ツー)市長をはじめとする友好使節団が参加した。
田中さんは、東京都出身の30歳。主演を務めた08年公開の台湾映画「海角七号 君想う、国境の南」は、台湾映画史上でナンバーワンの興行成績を達成し、台湾のアカデミー賞といわれる「金馬奨」で6部門を受賞している。田中さんは「(台風の被害を受けた)南台湾の人々とは、映画の撮影で触れ合いましたが、まじめで純粋な人々でした」と振り返り、「長い友好関係を築くためには、お互い助け合う思いやりの心が必要です。長く友好関係を築けるよう、心からお祈り申し上げます」と呼びかけた。
同プロジェクトでは、3~5月に農作物7.5トン(予定)を被災地に寄贈する予定となっている。(毎日新聞デジタル)
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