世界最大のゲーム開発者会議「ゲームデベロッパーズカンファレンス(GDC)2012」(UBM TechWeb主催)が米サンフランシスコで5日(現地時間)、開幕した。5日間で約1万9000人の開発者が参加し、ゲーム開発技術について議論する。今年はゲーム機メーカーの基調講演がなくなり、インディー(独立系)ゲーム開発者向けの試遊コーナーが新設されるなど、新しい動きが見られた。
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GDCは、コンピューターゲーム開発者向けの会議「コンピューターゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス(CGDC)」として87年に始まり、99年に名称を変更して家庭用ゲームの開発技術が加わった。00年にマイクロソフトが家庭用ゲーム機参入を発表してからは、家庭用の大作ゲームに関する議論が盛んになった。
だがここ数年では、フェイスブックなどの交流サイト上で楽しむソーシャルゲームや、アイフォーンなどのスマートフォン向けゲーム、ブラウザー上で楽しむフラッシュゲーム、ダウンロード専用ゲームなど、環境が劇的に拡大した。一方で「次世代ゲーム機」の発表の先送りを受けて、テーマが分散した。
こうした流れを受けて、今年は会議全体をまとめる基調講演はなくなり、代わりに分野別に9本の小規模な基調講演が行われる形式に変更された。主要会議の開催に先立ち、講演者が順々に登壇してテーマを紹介するイベント「ファスト・フォワード」も加わるなど、開発者会議としての性格が強まった。
会議2日目にはインディーゲームの試遊会場「GDC PLAY」がオープンし、50種類以上のゲームなどが展示されて多くの開発者でにぎわった。出展の目的は自社の開発力のアピールや、提携先企業の獲得などさまざま。開発者同士の和気あいあいとした雰囲気の一方で、みな自社タイトルの宣伝に注力していた。(小野憲史/毎日新聞デジタル)
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