上戸彩:石井ふく子ドラマで“魂の詩人”金子みすゞ役に 「代表作になるように」と決意

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 女優の上戸彩さんが、ドラマ「金子みすゞ物語−みんなちがってみんないい−」(TBS系)で、童謡詩人・金子みすゞを演じることが明らかになった。29日に行われた会見に、共演の今井翼さんとともに登場した上戸さんは、「渡る世間は鬼ばかり」などを手がけた石井ふく子プロデューサーから「彩の代表作を撮りたい」と熱烈なオファーを受けたことを明かし、「すごくやる気が入りました。代表作になるように頑張るので、ぜひ見てください」と決意を語った。

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 金子みすゞは、大正末期から昭和初期にかけて活躍し、26歳で亡くなるまでに、512編もの詩を発表。死後に作品は散逸するものの、1980年代に再評価が行われ、小学校の教科書にも掲載されている。近年でも、東日本大震災後、みすゞの作品「こだまでしょうか」が朗読されたACジャパンのCMが多く放送され、注目を集めた。

 ドラマは、昭和初期に26歳の短い人生を閉じた童謡詩人・金子みすゞと、実の弟ながらそうとは知らず姉を愛してしまう上山正祐の純愛を軸に、みすゞの詩を散りばめながら波瀾万丈な生涯を描く。01年8月にもみすゞの生涯を題材に松たか子さんが主演を務めたドラマ「明るいほうへ明るいほうへ」を手がけている石井プロデューサーは、「みすゞの没後80年も過ぎ、改めて彼女の人生をしっかりと描きたい」と同企画を立ち上げて今回のドラマ化が実現。2月に亡くなった「明るいほうへ明るいほうへ」の脚本家・清水曙美さんの遺作となった。

 上戸さんは「お話をいただいたのは1年ほど前なので、実現する今をすごく幸せに思います。清水曙美さんが作ってくれた金子みすゞさんを、魂を込めて、ワンシーンワンシーンを大事に、皆さんに伝わるように頑張りたい」と熱を込めた。上山を演じた今井さんも「切なさの中に優しさ、力強さを非常に感じた。今の時代に必要なメッセージを感じ取れました」と脚本の感想を話し、「自分にとって久しぶりのドラマ出演ですが、視聴者の皆さんに温かさを伝えたい。役の成長と共に、自分自身も成長していけるように頑張りたい」と意気込んだ。

 石井プロデューサーはキャスティングについて「私の中でずっと上戸さんだと心に決めていました。今井さんはステージは拝見していたんですが、お仕事をするのは今回が初めて。どうしてもこの2人の青春を描きたいと思い、スケジュールを合わせるのに、1年以上かかってしまいました。いいドラマに仕上がるように、これから頑張っていきます」と語った。ドラマは4月3日にクランクインしてリハーサルを行い、セット撮影が終わり次第、みすゞの出身地である山口県長門市でロケが行われるという。放送日は未定。(毎日新聞デジタル)

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