注目ドラマ紹介:「金子みすゞ物語」 石井ふく子ドラマで上戸彩が“魂の詩人”を熱演

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 女優の上戸彩さんが童謡詩人・金子みすゞ役で主演するTBSの特別企画ドラマ「金子みすゞ物語−みんなちがって、みんないい−」が9日、放送される。上戸さん演じるみすゞと、男性デュオ「タッキー&翼」の今井翼さん演じる実の弟・上山正祐の純愛を軸に、みすゞの詩をちりばめながら波瀾(はらん)万丈な生涯を描く。

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 金子みすゞは、大正末期から昭和初期にかけて活躍し、26歳で亡くなるまでに、512編もの詩を発表。80年代に再評価され、小学校の教科書にも掲載されている。東日本大震災後には、みすゞの作品「こだまでしょうか」が朗読されたACジャパンのCMが数多く放送されてさらに注目を集めた。ドラマは、01年8月にみすゞの生涯を題材に松たか子さんが主演を務めたドラマ「明るいほうへ 明るいほうへ」を手がけた石井プロデューサーが「改めてみすゞの人生をしっかりと描きたい」と再度、同テーマで企画し、脚本家・清水曙美さんの遺作となった。

 ドラマは、昭和初期に26歳の短い人生を閉じたみすゞと、実の弟ながらそうとは知らずに姉を愛してしまう正祐の純愛物語。大正9年春、女学校を卒業し、山口県仙崎にある実家の書店を手伝う17歳の金子テル(上戸さん)と、下関で暮らすいとこの正祐(今井さん)は血のつながった姉弟だったが、養父・松蔵(西郷輝彦さん)は、正祐に実の息子として下関の書店を継がせるため、その事実を正祐に隠し、妻のミチ(高島礼子さん)にもテルにも固く口止めしていた。数年後、松蔵はテルに好意を寄せる正祐の願いを聞き入れ、テルを下関の店の使用人として雇うが、その直後に正祐を東京へ修業に出してしまう。テルはひっそりと詩を書き始め、童謡詩人・金子みすゞとして雑誌で取り上げられるようになっていた。やがてテルは、新しい店員・桐原(松村雄基さん)と見合いをさせられる……というストーリー。

 撮影にもこだわっており、屋外のシーンはみすゞが生まれ育った山口・仙崎でロケを行った。一方、屋内のシーンも、大正時代の街並みを忠実に再現し、「金子みすゞ」のペンネームで投稿していた文芸誌「婦人画報」をはじめ、当時の雑誌などの小物まで、細部にこだわって再現している。ドラマは午後9時~11時19分に放送。(毎日新聞デジタル)

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