映画「天地明察」(滝田洋二郎監督)の完成披露舞台あいさつが30日、東京都内で行われ、主演を務めた人気グループ「V6」の岡田准一さんらキャストが登場した。岡田さん演じる安井算哲と敵対する公家役で出演した歌舞伎俳優の市川染五郎さんは27日に国立劇場(東京都千代田区)で公演中に奈落に落下し、けがをしたため出席予定だった今回の舞台あいさつを欠席。岡田さんは「現場で大変お世話になっていたのでお会いできるのを楽しみしていたんですが……。一日も早い回復をお祈りしています」とメッセージを送った。
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また、滝田監督も「(染五郎さんには)岡田さんをいじめる公家役でたっぷりと嫌な役を演じてもらっている。歌舞伎界にとっても映画界にとっても大切な方なので少しでも早い回復を」と呼びかけた。
映画は、第31回吉川英治文学新人賞、10年の本屋大賞を受賞した冲方丁(うぶかた・とう)さんの小説が原作。江戸時代前期、囲碁棋士の名門に生まれながら、和算に興味を示し、後に日本で初めての独自の暦「大和暦」を作り上げていく算哲の物語。算哲を岡田さん、ヒロインの村瀬えんを宮崎あおいさん、算哲の理解者で協力者の水戸藩主・水戸光圀を中井貴一さん、会津藩主で算哲に改暦事業を命ずる名君・保科正之を松本幸四郎さん、算術塾の主・村瀬義益を佐藤隆太さんが演じる。
同映画のイベントには初登場の宮崎さんは「皆さんが映画を愛していて、映画を作ることが大好きで大好きでしょうがないという現場で温かい現場だった。算哲もそうだし、皆さんもいろいろな人に支えられて生きていることを実感できる映画だと思う」と話し、岡田さんも「実在の人物を演じるというのは独特のプレッシャーがあった。プロフェッショナルな俳優の方々との共演で30歳の転機と考えて挑み、(撮影時期の)昨年の暑い夏を過ごしました」と振り返った。
舞台あいさつには原作者の沖方さん、佐藤さん、中井さん、市川猿之助さん、横山裕さん、渡辺大さんも出席した。映画は9月15日公開。(毎日新聞デジタル)
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