テレビ質問状:ノンフィクションW「天才と呼ばれた騎手 武豊 3500勝の真実」 武豊の栄光と挫折

写真:JRA
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 WOWOWは、毎週金曜午後10時に「ノンフィクションW」枠を設け、オリジナルのドキュメンタリー番組を放送中だ。この枠では、見る人を新しい世界へと誘うフルハイビジョンの“ノンフィクションエンターテインメント”番組をWOWOWプライムで毎週、テーマを変えて放送している。3月29日に放送される「天才と呼ばれた騎手 武豊 3500勝の真実」を担当したWOWOWの制作部の戸塚英樹プロデューサーに番組の魅力を聞いた。

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 −−番組の概要と魅力とは?

 競馬に興味がない人でも、知っているに違いない日本を代表する騎手の第一人者、武豊が、12年冬、前人未到の通算3500勝の達成を控えていました。おそらく今後何十年も破られることのない日本競馬界の伝説となる記録達成を軸に武豊騎手の栄光と挫折の真相に迫った番組です。

 −−今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?

 かつて天才と呼ばれた武豊騎手ですが、10年の落馬事故以降、勝ち星を大きく減らしていました。そこにはけがの影響だけではなく、最近の日本競馬界のシステム変更がからんでいました。今回、武豊騎手の現状を、通算3500勝という記録達成にからめて掘り下げたいと思い、番組を企画しました。私自身も武騎手がかつてのように勝てなくなっていることは知っていましたが、武騎手本人が現状をどのようにとらえているのか聞いてみたいと思ったからです。

 −−制作中、一番に心がけたことは?

 単に3500勝という偉業への道のりを紹介するのではなく、その背景にあった武豊騎手の栄光と挫折、騎手という仕事への思い、以前より勝てなくなっている現状をどう思っているのかを丁寧に伝えたいと思い、番組制作にあたりました。また、競馬独特の専門用語の多用を避け、なるべく目線を下げて伝えることを意識しましたね。

 −−番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?

 放送日を決めるのが大変でした。やはり記録を達成した後、なるべく早いタイミングで放送できるのが理想です。最近の武騎手の勝率ペースから12年中には達成するのではと予想を立てたのですが、12月は1カ月間でわずか2勝とまさかの足踏み。安全策で確実に記録達成を見越して3月末の放送となりました。

 −−番組の見どころを教えてください。

 騎手という職業は、トップでも勝率2割程度。勝つことより負けることの方が圧倒的に多いのが現実です。負けをどのように受け止め、どうやって前に進んでいくのか、番組を通して武豊騎手の哲学を感じていただければと思います。

 −−視聴者へ一言お願いします。

 武豊騎手が26年間にわたって一つ一つ積み上げた3500勝という記録の重みを感じていただければと思います。競馬を知らない方もぜひご覧ください。

 WOWOW 制作部 プロデューサー 戸塚英樹

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