今年の米アカデミー賞でナオミ・ワッツさんが主演女優賞にノミネートされた「インポッシブル」(J・A・バヨナ監督)が14日から全国で公開された。2004年のスマトラ島沖地震を体験し、そこから奇跡の生還を果たした家族5人の実話に基づく物語だ。
あなたにオススメ
「鬼滅の刃」 注目の“名もなき”キャラ 豪華声優キャスティングの謎
04年のクリスマスイブ。ヘンリー(ユアン・マクレガーさん)とマリア(ワッツさん)のベネット夫妻と3人の息子たちは、冬季休暇を過ごすためにタイのプーケットを訪れていた。ところがその日、5人がホテルの屋外プールで過ごしていると、巨大津波が押し寄せてくる。ヘンリーはとっさに次男と三男を抱え上げ、マリアはプールサイドに立ちつくす長男の姿を視界に捕らえるが、その直後、大波にのみ込まれてしまう……。
映画が始まり、ほどなくして巨大津波が押し寄せてくる。その光景のすさまじさ。デジタル処理は使わず、本物の水を使って撮影したという。マリアが濁流にのみ込まれる光景は恐ろしく、鳥肌が立った。見ているだけでそうなのだから、実際にスマトラ島沖地震を経験した人、あるいは同様の体験をした人が感じる恐怖は察するに余りある。自分が同じ状況になったら……と考えずにいられない。
ワッツさん、マクレガーさんの熱演もさることながら、3人の子供役、トム・ホランドさん、サミュエル・ジョスリン君、オークリー・ペンダーガスト君がとてもよい表情を見せている。バヨナ監督は、前作「永遠のこどもたち」(07年)でも子供を魅力的に撮っていた。その手腕は今作でも発揮されている。つらい映画だが、人間愛や人間の強さ、あきらめない心、さらに子供のけなげさ、たくましさが胸に迫ってくる。TOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌の編集、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。新歌舞伎座のこけら落とし公演を見に行った。観劇後、5階の屋上庭園を訪れたが、エレベーターの列に15分ほど並んだ割に「これだけ?」という狭さにちょっとがっかり。
1970年代を中心に人気を集めたロボットアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」をフィリピンで実写化した映画「ボルテスV レガシー」の入場者特典として、ペーパークラフト「超電磁ペーパ…
映画「ゴジラ」シリーズのボードゲームが、バンダイの「ドンジャラNEO」シリーズから「ドンジャラNEO ゴジラ」として発売されることが分かった。価格は5280円。
国内映画賞のトップバッターとして知られる「第16回TAMA映画賞」(主催:TAMA映画フォーラム実行委員会)の受賞作品と受賞者が10月3日発表され、最優秀作品賞は「夜明けのすべて…
アイドルグループ「日向坂46」4期生がメインキャストを務める映画「ゼンブ・オブ・トーキョー」(10月25日公開)の完成報告会が10月2日、東京都内で行われ、4期生10人と熊切和嘉…
10月25日公開の映画「ゼンブ・オブ・トーキョー」の完成報告会が10月2日、東京都内で行われ、メインキャストのアイドルグループ「日向坂46」4期生10人と熊切和嘉監督が出席し、撮…