ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、小野ゆり子さんのドラマ初主演作で24日から放送される「天誅～闇の仕置人～」（フジテレビ系）だ。

あなたにオススメ

来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹”　朝ドラヒロインまで手が届くか

　戦国時代からタイムスリップしてきた女忍者が、現在社会の悪を裁く……。見渡せば医療もの、刑事もの、続編ものばかりという最近のドラマ事情に一石を投じる意欲作が登場した。めっぽう強いが常識知らずの謎の女、サナ（小野さん）が、口が悪いが気のいいおばあさんの村田正子（泉ピン子さん）たちと「闇の仕置人」として身近な悪を倒していく。

　見どころの一つが、フジテレビ系連ドラ初出演となるピン子さんをはじめとした“濃い”キャスト陣だろう。「必殺」シリーズでおなじみの京本政樹さん、京本さんとバラエティー番組の都バスロケでコンビを組んでいる柳沢慎吾さん、さらに“グレーゾーン”発言で話題となった声優の三ツ矢雄二さんも女装の“オネエ”役で登場。さらに「帝都物語」の嶋田久作さん、「大奥」の鷲尾真知子さんも出演と、よくぞここまで濃いメンツを……と思わず笑みがこぼれる人も多いのでは。もちろん演技については大ベテランぞろいなので、安心して見ていられるし、ドラマ初主演の小野さんと好対照になっている。

　もう一つの大きな見どころが、サナの女忍者ならではの、身軽なアクションだ。第1話では、妻の真由美（真飛聖さん）にDV行為を行ってきた暴力夫の直樹（丸山智己さん）を相手に、激しいバトルが繰り広げられる。シーンとしてはちょっぴり短いような印象も受けたが、仲間がそろってくる2話以降では、より骨太のアクションに期待したい。毎週金曜午後7時57分放送。