話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、瀬川はじめさんのマンガが原作の「東京ESP」です。高柳滋仁監督に作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
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−−作品の概要と魅力は?
超能力を身に着けた女子高生・漆葉リンカが、超能力者が起こす事件に巻き込まれる姿を描いたアニメです。一見、超能力バトルものですが、原作では親子関係や人間関係が描かれています。少年マンガとしては珍しいのかもしれません。「水戸黄門」のようにリンカが事件を解決していく……というところもあるのですが、アニメでは人と人とのつながりもフォーカスしています。
−−アニメにするときに心がけたことは?
リンカは物質をすり抜けることができるという能力を持っていますが、敵を倒しまくるような視覚的な派手さがあるわけではありません。そこが面白いところでもあります。例えば、オープニングの映像は、超能力もののアニメだったら炎で敵を倒したり、スパークしたり……という映像になりそうですが、「東京ESP」らしさを演出するために、人間関係を見せるようにしています。
−−第1話は原作と異なる展開になっていますが、狙いは?
第1話は、アニメの第11話あたりの紫や小節(こぶし)らのエピソードを描いています。この作品は後半に仲間が増える中で、後半はリンカや京太郎、美奈実がフォーカスされます。では、後半の紫らは何をしていたのか? そこをフォーカスして、キャラクターの魅力を伝えようとしました。瀬川さんの「喰霊」のキャラクターも登場しますが、ファンの方のフックになるとも考えました。
−−東京都内の風景がたくさん登場しますが、ロケハンは多かった?
多い方だと思います。山手線の駅がある場所はほぼ使っているかもしれません。海外のファンも意識して、都内の名所で視覚的に分かりやすいところを使っています。
−−作品を作る上でうれしかったことは?
“キャラが人を呼ぶ”ところでしょうか。キャストとキャラクターのイメージがリンクしていくのが作っていてうれしいところです。
−−今後の見どころを教えてください。
アニメ化の際、瀬川さんにマンガで描かれていないキャラクターの設定を教えていただける機会がありました。美奈実と教授の親子の原作では描かれていない設定を見て、考えたのが「愛する人のために何をするのか?」ということです。家族の話が見どころになってきます。
−−ファンへ一言お願いします
ひと夏の思い出に見てください!
高柳滋仁
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