ニューヨークで25日に開幕したテニスの2014年シーズンのグランドスラム（4大大会）最終戦「全米オープンテニス」。大会第4日は、28日深夜0時からWOWOWライブで生中継される。大会第3日の男子シングルス1回戦、伊藤竜馬選手は、米国のスティーブ・ジョンソン選手と対戦し、第4セットでジョンソン選手が棄権したため、2回戦進出を決めた。伊藤選手に1回戦の激闘について聞いた。

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　−−（試合を終えて）今の感想は？

　とても疲れました。3セット目を取られたのはすごく痛かったです。4セット目も先にブレークされて、流れは完全に向こうでしたが、そこからジョンソン選手がけいれんしてしまって。僕はまだ体力的に大丈夫だったので、そこから自分が早い動きの仕草とかを見せたりして、プレッシャーかけようと思っていたら、最終的にもう動けなくなったという感じだったので、まあトレーニングしていてよかったと思います。

　−−その動きや体力によって勝ちがあったわけですね。

　相手の選手はバックスライスがうまくて、バックに狙いがちなのですが、そこをあえてフォアに狙ったり、振り回す展開に今回持っていったので、それが最終的に相手の足に来たという感じはあります。今日はすごく暑かったので、自分はこまめに水を飲んだりアイシングしたりしていました。デビスカップの経験も生かすことができましたね。

　−−伊藤さん自身も昔はけいれんで悩まされたこともあって、この暑さの中で長い試合に持ち込む不安はなかったのですか？

　まあ正直第3セットを取られたときは少しけいれんが来そうな感じだったのですが、それでも治せる感じのリラックス方法だったりとか、ほかのことを考えたりすることで回避できました。この何年かで何回もしてきて、そのやり方とか経験が生かされるようになったというのもあります。ひざに関しては、やはり予選が終わって2日くらい痛かったのですが、超音波とかをしているうちに昨日はすごくよくなりました。それでまた痛み止めを飲んで毎日やっているんですけど、今日は全然痛くなかったので、また明日軽く練習して、超音波で治療して、2回戦に臨みたいですね。

　−−3回目でついに初勝利。ご自身ではどのように感じていますか？

　1回勝てたっていう実感はまだないんですが、やっぱりうれしいです。ひざのケガがあってなかなか準備ができない中で、USオープンの予選に入りました。初戦のなかなかタフな試合に勝てたことで、自分に自信がついた気がします。予選2回戦と予選決勝で、すごく自分のテニスができました。今日のサーブはダメだったんですけど、ストロークはすごくよかったです。リターンも、相手がすごく途中、よくなったのですが、セカンドサーブのときには、アグレッシブにいけていたので、やっぱりこういうプレーができるようになればもっといけるんじゃないかと思います。

　−−今回、日本人選手が7人いて、伊藤選手は最後の登場でしたが、それまでに2人しか突破していないということで、次は自分が、という気持ちはありましたか？

　特にそういう意識はなかったんですけど、この試合の待ち時間がすごく長くて、大体いつも僕は最後に入っていたので、予選からすごく緊張はしましたし、結構ストレスがたまる感じもありました。ただ、本戦はここで戦うことを喜んで全力でやらないと、やはり次も見えないし、ここに立てることの喜びプラス自分がどこまでできるかを試したいと思い臨んでいたので、そういう意識はあんまりなかったです。

　−−次の相手については？

　（フェリシアーノ・）ロペスですね。昨年の楽天オープンでも対戦して、ファイナルで負けたんですけど、左利きで、彼もビッグサーバーで、サーブアンドボレーでいろいろしてくる選手です。そうなると自分のサーブもすごく大事になってくるので、明日はサーブ練習を多めにして、ストロークは軽めで、サーブとリターンを多めで練習していきたいと思いますね。

　−−次戦に向けての、意気込みを教えてください。

　もう2回対戦しているので、やっぱり次は勝ちたいって思います。自分のプレープラスたまにちょっとやわらかいプレーも見せていきたいと思います。向こうはいろいろなプレーをしてくると思うので、それに惑わされないように、自分のスタイルで勝ちたいです。

　＊……WOWOWライブでは28日深夜0時から「全米オープンテニス」の男子シングルス2回戦の錦織圭選手（日本）対パブロ・アンドゥハル選手（スペイン）、ノバク・ジョコビッチ選手（セルビア）対ポールアンリ・マチュー（フランス）を放送。

　29日午前7時55分から男子シングルス2回戦のマティアス・バッキンガー選手（ドイツ）対アンディ・マレー選手（英国）、女子シングルス2回戦のソラナ・シルステア選手（ルーマニア）対ユージェニー・ブシャール選手（カナダ）を放送。