テレビ試写室:「リーガルハイ・スペシャル」 突き抜けた硬軟のバランス

22日に放送される「リーガルハイ・スペシャル」
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22日に放送される「リーガルハイ・スペシャル」

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は22日に放送されるドラマ「リーガルハイ・スペシャル」(フジテレビ系)だ。

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 堺雅人さん演じる傍若無人、常勝無敗の“毒舌弁護士”古美門研介が1年ぶりに帰ってきた。今回は大森南朋さん演じる“たかり弁護士”の九條和馬とノールールの法廷バトルを繰り広げる。

 今回の題材は医療訴訟。夫を亡くし九條に弁護を依頼する未亡人(吉瀬美智子さん)と、ミスを認めない巨大総合病院との法廷闘争が展開される。難癖をつけて小金を巻き上げることをなりわいとしてきた“最下層弁護士”の九條と、病院側を弁護する百戦錬磨の古美門では勝負にならないようにみえたが……。

 堺さん演じる古美門のマシンガントークは健在。強烈な個性はそのままに、事件の裏に潜む事実まで看破した上で法廷バトルを繰り広げる。一方の大森さん演じる九條も、古美門とは正反対の人間くささが魅力的なキャラクターだ。「リーガルハイ」の根底を流れるテーマとして、一方的な善悪論の否定がよく挙げられるが、これまでのシリーズにいなかった“人情派”九條の存在で、このテーマにもいっそう“血が通った”といえるだろう。

 そうしたテーマの裏で、おなじみのパロディーはさらにパワーアップ。同じく医療過誤を扱った名作「白い巨塔」をはじめ、時事ネタを扱ったちょっぴりブラックなものまで多種多彩。さらには、ドラマにも出演している剛力彩芽さんの“ラケットダンス”を堺さん演じる古美門が剛力さんの目の前で披露したりともはや何でもありの様相を呈してきている。この突き抜けた硬軟のバランスが人気の秘密なのだろう。22日午後9時放送。

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