アイドルグループ「AKB48」を卒業した川栄李奈さんが舞台初主演を務める「AZUMI 幕末編」が11日から新国立劇場中劇場(東京都渋谷区)で上演されている。同舞台は小山ゆうさんの時代劇マンガ「あずみ」が原作で、川栄さんは刺客として育てられた少女あずみを演じている。初の舞台で主演に抜てきされた川栄さんに心境などを聞いた。
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「AZUMI 幕末編」は幕末を舞台に、双子の兄・駿介や幕末の志士・坂本龍馬、勝海舟らとともに新たな歴史物語の世界を描いた作品。共演では、あずみが恋に落ちる龍馬をNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「マッサン」で注目を浴びた浅香航大さん、駿介を「仮面ライダーオーズ」で主演を務めた渡部秀さんが演じている。
川栄さんにとって、初めての主演舞台。「自分が主演をやるというのは考えてもいなかったので、すごくプレッシャーだった」といい、「不安でどうしたらいいんだろうと思っていた」と決まった当時の心境を明かす。ただ、周囲のアドバイスなどを受けるうちに、徐々に公演が楽しみになったという。「周りの人の助けがあって、今、あずみをできているので、感謝しています」と感謝の思いを語る。
初めての舞台では、特に殺陣に苦労したと川栄さん。「今までにやったことない動きで。そこに長ぜりふが入っていて殺陣も長かったりするので、そこは大変だった」と語る。アクションのための事前の特別な準備は、ストレッチや筋トレぐらいというが、「腰をどれだけ低くするかが重要になってくるので、それ(の練習)はやっています」とも明かした。AKB48時代の経験も生きているという。「殺陣を覚えることも、ダンスを覚えるような感覚でやっているので。(AKB時代の経験は)役に立ってるんじゃないかなと思います」と振り返る。
AKB48時代は“おバカキャラ”で人気を博していたが、舞台では演出家の岡村俊一さんから「(歴代のあずみ役の中でせりふなどの)覚えに関してはずば抜けて1位」と絶賛されるなど上々の滑り出しだ。長ぜりふも多いが、「ついつい忘れてしまうこともあるんですけど、そこは誰かが助けてくれると思うので」と笑顔で語る。
今後については「まだまだやったことないことが多いので、いろんな役をやっていけたらなと思います」と未経験の役への意欲を見せる。当面は女優業にまい進していくつもりで、「お芝居が好きなので、たくさんお芝居ができればいいなと思っています」と力強く語った。舞台「AZUMI 幕末編」は24日まで新国立劇場中劇場(東京都渋谷区)で上演。