俳優の安田顕さんの主演映画「俳優 亀岡拓次」(横浜聡子監督)が30日に公開される。37歳独身で脇役が多い俳優・亀岡拓次(安田さん)が巻き起こす出来事を“業界あるある”を交えつつユーモラスかつハートフルに描いた作品。「ウルトララブストーリー」(2009年)以来7年ぶりの長編となった横浜監督がメガホンをとり、主人公が恋する居酒屋の女将を麻生久美子さんが演じるほか、染谷将太さん、工藤夕貴さん、三田佳子さん、山崎努さん、新井浩文さんら豪華キャストが出演している。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
俳優の亀岡拓次(安田さん)は仕事をなるべく断らず、泥棒、チンピラ、ホームレスをはじめ、どんな役でも演じ“最強の脇役”として監督やスタッフから愛され信頼されていた。ある日、ロケ先の長野県諏訪市で入った居酒屋「ムロタ」で、若女将の安曇(麻生さん)と出会い恋をする。亀岡は撮影のため東京都内から地方まで忙しく飛び回る日々を送る中、自身が心酔する世界的巨匠のアラン・スペッソ監督の新作オーディションを受けることになり……というストーリー。
今作の魅力は主人公・亀岡拓次のひょうひょうとしたキャラクターと生きざまであり、それは“俳優・安田顕”の魅力と重なる。安田さんは多彩な役柄を数々の作品で演じており、亀岡とオーバーラップして見える。大作映画のような派手さはないが、劇中劇が差し込まれたり、亀岡の夢や妄想なども入り乱れたりして、トリップ感が味わえる。また「スクリーンプロセス」という特撮の合成技法が劇的で面白い。シュールな笑いと、仕事から私生活までリアリティーを持って描かれた俳優の日常の描写が興味深く、酒と女があれば幸せで、自分が面白いと思うことに忠実に向かっているだけという亀岡の生き方が魅力的に感じられた。30日からテアトル新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
東宝の2025年の配給作品ラインアップ発表会が12月23日、TOHOシネマズ 日比谷(東京都千代田区)で行われ、2024年の興業収入などが発表された。市川南取締役専務執行役員は、…
2012年から7シリーズにわたって放送されたテレビ朝日系の人気ドラマの完結作となる映画「劇場版ドクターX」(田村直己監督)のクランクアップ写真が公開された。主演の米倉涼子さんをは…
俳優の米倉涼子さんが12月22日、東京都内で行われた主演映画「劇場版ドクターX FINAL」(田村直己監督)の“舞台あいさつFINAL”に登場。イベント終盤にあいさつを求められた…
花沢健吾さんのマンガが原作の映画「アンダーニンジャ」(福田雄一監督、2025年1月24日公開)の新キャストが発表された。津田健次郎さんが、謎の存在「アンダーニンジャ(UN)」の声…
木村拓哉さんが12月21日、歌舞伎町シネシティ広場(東京都新宿区)で行われた、主演映画「グランメゾン・パリ」(塚原あゆ子監督、12月30日公開)のレッドカーペットイベントに登場。…