谷山紀章:コービー“ラストダンス”は「鬼モードを期待」 万感の思い込め「ありがとう」

NBA「ニューヨーク・ニックス対インディアナ・ペイサーズ」戦の中継にスタジオゲストとして登場した谷山紀章さん
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NBA「ニューヨーク・ニックス対インディアナ・ペイサーズ」戦の中継にスタジオゲストとして登場した谷山紀章さん

 人気アニメ「黒子のバスケ」の氷室辰也役などで知られる声優の谷山紀章さんが13日、WOWOWで生中継された米プロバスケットボール「NBA」の「ニューヨーク・ニックス対インディアナ・ペイサーズ」にスタジオゲストとして登場。14日(日本時間)には今シーズンの最終戦として、ゴールデンステート・ウォリアーズの年間最多勝利記録73勝がかかった対メンフィス・グリズリーズ戦や、ロサンゼルス・レーカーズのコービー・ブライアント選手の“引退試合”となる対ユタ・ジャズ戦が行われるが、「歴史的な意味でいってもどちらも見逃せない。現地観戦するのにも、どっち行っていいんだか分からなくなりそうだし、神様っていじわるだな」と興奮を隠せない谷山さんに聞いた。

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 ◇年間最多勝利の記録目前 強さの要因にジョーダンを知る男の存在

 まず、現在シカゴ・ブルズが1995-96シーズンに達成した年間最多勝利72勝に並び、グリズリーズ戦で新記録となる73勝目に挑むウォリアーズだが、谷山さんは「僕は元プレーヤーじゃないし、素人の観戦好きなんで戦術うんぬんは語れない」と前置きした上で、その強さの要因にステフィン・カリー選手の存在とスティーブ・カーヘッドコーチのチームマネジメントを挙げる。

 谷山さんは「カリーはマンガかゲームを見ているかのようで、何か時代に選ばれちゃったんだなって感じがしているし、スリーポイントシュートを年間400本も決めるなんてどう考えても“新種”。どっから打っても決まりそうだし、決めちゃう。だからカリーに尽きるって言いたいんだけど、それをやらせてもらえる土壌がチームにあるというのも重要で、そこにスティーブ・カーの度量の広さを感じる」と印象を明かす。

 また谷山さんは「カリーの今シーズンのようなプレースタイルって、もしかしたら他のチームや戦術ではなり得なかったものかもしれない」と推測し、「そこは現役時代にマイケル・ジョーダンを近くで見てきたスティーブ・カーならではの、規格外の才能、資質を自由に放たせてあげることができるチームマネジメントも大きかったんじゃないかって思いますね。いろいろなものが相まって、今シーズンのウォリアーズは歴史的なチームになっていったんじゃないかな」とも振り返る。

 ◇競争者で負けず嫌いのコービー選手 その魅力は…

 一方、現役最後の試合にのぞむコービー選手に期待することを聞くと「50点ゲームで、ブザービーターでの勝利(笑い)」と明かす谷山さんは、「もうファンとして、それが見たいし、最後の最後に鬼モードのコービーが見たいんです。引退を表明してから仏(ほとけ)モードなので、そうはならないでしょうけど、最後の最後コンペティター(競争者)として、自分の引退に華を添えてほしいし、コービーはやっぱりコービーだったねっていう試合を期待したい。もちろんそうじゃなくても見守りたいですね」と笑顔を見せる。

 さらに谷山さんはコービー選手について「本当に競争者で負けず嫌いで、決してナンバーワンのアスリートではなかったと思うんだけど、誰よりも強いメンタルで“宇宙一のバスケットボールプレーヤー”になった」と改めてその偉業に敬意を表し、「例えばジョーダンが、体はついていくけど心がついていかなくなって引退したのに対して、コービーは逆で、心はまだまだついていくんだけど体がついていかなくなって引退を決めたというのも興味深いし、そういったところにコービーの魅力を感じるんですよね」と感慨深げに話していた。

 最後に引退試合を終えた瞬間のコービー選手にどんな言葉をかけてあげたいか聞くと、谷山さんは「うーん」と考え込んだ末、「よく『感動をありがとう』って言いますけど、そんなのこっちの勝手な言い分で、コービーのような人たちはただ勝つためにやっているだけなんでしょうけど、それでも僕らはそのプレー一つ一つから娯楽、勇気を与えてもらっているわけなので、そういった意味でいうと、誠に勝手ではありますが『ありがとう』って言いたいですね」と笑っていた。

 *……WOWOWではNBAを毎週5試合生中継。NBA最終戦「メンフィス・グリズリーズ対ゴールデンステート・ウォリアーズ」は14日午前11時半ごろ、「ユタ・ジャズ対ロサンゼルス・レーカーズ」は同日深夜0時ごろからWOWOWライブで放送。また16日午後1時半からWOWOWプライムで「デニス・ロッドマン来日生出演!NBAバスケットボール 東西プレーオフ徹底ガイド」が無料放送される。

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