肺炎による多臓器不全のため12日に死去した、“世界のニナガワ”といわれた舞台演出家の蜷川幸雄さん(享年80)の通夜が15日午後6時、東京・青山葬儀所で始まった。通夜に先立ち、報道陣の取材に応じた長女で写真家の蜷川実花さんは、父への思いを聞かれ「長女だけど長男のように育ち、仕事も近い業界にいるのでベタベタ娘と父という関係では……(なかった)」としつつ、「一流のクリエイターが同じ家の中にいたことは、ものすごくプラスだった。おそらく一番影響を受けた。父であり、一番尊敬する人であり……」とおだやかに故人への思いを語った。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
また、蜷川さんの影響について実花さんは「ずっと『蜷川幸雄の娘』と言われて育ってきて、作品を発表し出したときに『いつ蜷川実花になれるのかな』と思いながらやっていた。超えはしなくても、『蜷川幸雄の娘』という名前が取れて、早く蜷川実花という名前が認識されるようになりたいなと思いながらずっと走ってきた」と抱えていた思いを吐露。蜷川さんは照れ屋だったとしつつ、「『お前最近はやっているらしいじゃん』というのが一番の褒め言葉だったかなと思う」とほほ笑みながら思い出を振り返った。
通夜には宮沢りえさん、前田敦子さん、内野聖陽さん、唐十郎さん、満島ひかりさん、原田美枝子さんら多数の著名人や関係者が参列した。