注目映画紹介:「アクセル・ワールド-インフィニット・バースト-」加速世界の未来を描く完全新作

「アクセル・ワールド-インフィニット・バースト-」のワンシーン (C)2015 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/AWIB Project
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「アクセル・ワールド-インフィニット・バースト-」のワンシーン (C)2015 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/AWIB Project

 劇場版アニメ「アクセル・ワールド-インフィニット・バースト-」(小原正和監督)が23日に公開される。2046年の東京を舞台に、いじめられっ子だった少年らが“加速世界”という仮想空間で戦う姿が描いた「ソードアート・オンライン」などでも知られる川原礫さんの人気ライトノベルが原作で、2012年4~9月にテレビアニメが放送された。劇場版ではテレビシリーズを手がけた小原監督や脚本の吉野弘幸さんをはじめとするスタッフのほか、三澤紗千香さんや梶裕貴さんら声優陣も再結集。原作者の川原さんが書き下ろした完全新作の物語が繰り広げられる。

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 オンライン型対戦格闘ゲーム「ブレイン・バースト」のプレーヤーである「バーストリンカー」たちは、現実の1000倍に加速した仮想世界で戦いを楽しんでいた。高円寺を拠点とする「ネガ・ネビュラス」に所属する私立梅郷中学に通う有田春雪(ハルユキ、声・梶さん)は、軍団長である黒雪姫(声・三澤さん)と渋谷エリアでの領土戦の最中に漆黒の巨大な竜巻が現れ、突然回線が切断してしまう。起こるはずのない不可思議な現象の原因を突き止めるべく、ハルユキら仲間たちは黒い竜巻に立ち向かうが……というストーリー。

 今作は原作で描かれていない加速世界の未来という新作ストーリーが楽しめるだけでなく、初めて動いて活躍している姿を見ることができるキャラクターも登場し、原作およびテレビシリーズのファンなら、思わず胸がときめいてしまう。テレビ版で髪の毛の1本に至るまで緻密に計算された動きには感銘を覚えたが、その魅力には磨きがかかり、劇場スクリーンによく映える。各キャラクター同士の距離感や空気感についても、会話の流れや戦闘における連携プレーなどから時間の経過を自然に感じさせ、好感が持てる。

 大画面でのアクションシーンは圧倒的な迫力で、謎がちりばめられたストーリーも見応えが十分だ。総集編パートもあるため、初見の人でも世界観に入り込むことが可能。KOTOKOさんと音楽ユニット「ALTIMA」がタッグを組み、テーマソング「PLASMIC FIRE」を担当している。新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで23日から全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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