日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)90」が12日から東京ビッグサイト(東京都江東区)で始まり、初日の来場者数は約15万人だった。昨夏のコミケ88の18万人には及ばなかったものの、昨冬のコミケ89とほぼ同程度の来場者数となった。
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初日は「テニスの王子様」や「銀魂」などのマンガ、「タイガー&バニー」や「ガンダム」などのアニメを扱うサークルが出展。T.M.Revolutionの西川貴教さんも一般サークルとして出展、自身も登場して、大きな注目を集めた。
本来、コミケ初日は、人気コンテンツの限定グッズが販売される企業ブースに人が集まり、大混雑する傾向にあるが、今回はエリアをこれまでの4階の西3、4ホールから1階の西1、2ホールに変更。来場者の動線も大幅に変わり、混雑も緩和された。さらに、前日の11日が今年からの祝日「山の日」だったことも何らかの影響があったと語る関係者もいた。12日を休むだけで木~日曜の4連休になることから、近年コミケに増えていたライト層が旅行など別の行楽を選んだ可能性もあるという。
今回から出展が2日間に短縮される企業ブースには、初参加となる手芸・雑貨チェーンの「ユザワヤ」やスポーツ新聞の「スポーツ報知」などが参加した。コスプレエリアでは「ラブライブ!」などの人気作のコスプレーヤーたちが汗をぬぐいながら自慢のコスプレを披露していた。また警察からの警備強化要請を受けて、昨年冬に続いて手荷物検査が実施された。
コミケは、1975年に始まったマンガや小説、ゲーム、音楽などの同人誌の即売会で、現在は夏と冬の年2回開催されており、2015年夏は期間中に約55万人、同年冬も約52万人を集めた。会場は、個人が同人誌を販売する一般ブースと、商業作品を扱う企業ブースの2種類がある。企業ブースは95年夏から導入され、96年冬から本格的にスタートした。企業ブースはこれまで、出版社やアニメ会社、ゲームメーカーの出展が大半だったが、近年は来場者へ向けての自社商品のプロモーションやブランド力向上を狙い、ホンダやグーグル、マイクロソフトなどの多彩な企業が出展するなど注目を集めている。
2日目の13日は、「ファイナルファンタジー」などのテレビゲームを題材にした作品、同人ゲームから生まれた作品群「東方Project」、ブラウザーゲーム「艦隊これくしょん」や「刀剣乱舞」などを扱うサークルが出展する予定。
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