ラグビー立川理道選手:五郎丸選手は「うらやましい」 海外ラグビー挑戦の気持ちは…

クボタスピアーズの立川理道選手
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クボタスピアーズの立川理道選手

 2015年のラグビーワールドカップで日本代表が躍進した原動力となった立川理道選手(クボタスピアーズ)。16年秋からは日本代表で共同主将に、17年はスーパーラグビーのサンウルブズでも共同主将を務めている。立川選手に世界のラグビーや、フランスのプロラグビーリーグ「TOP14」に挑戦中の五郎丸歩選手について聞いた。

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 ――海外のラグビー、フランスのラグビーについてどういう印象を持っていますか?

 フランスについてはフィジカルが激しい、スクラムハーフがゲームをリードする、という印象が強いですね。もともとは南半球のラグビーを主に見ていたので、ワールドカップでフランスがオールブラックスに勝ったのは印象に残っています。07年のフランス大会ですね。

 実際に自分で意識して見たのは、“エディージャパン”でフレンチ・バーバリアンズが来日するとなったときから。フランスというと「シャンパンラグビー」と言われるくらいで、展開してサポートして……というラグビーが多いのかなというイメージを持っていたのですが、日本代表のスクラムコーチに来たマルク・ダルマゾさんと出会ってから、スクラムにすごくこだわる文化があるんだなと知りましたし、フォワードが大きくて、“キッキングラグビー”が多いということも知りました。でもTOP14は、南半球の選手もたくさん出ているし、フランス代表よりもボールを動かして、面白いラグビーをしますよね。フランス代表はフォワードに大きな選手が多くて、フィジカルを生かしてガンガン当たっていく戦い方が多いけれど、TOP14の方がボールを動かす傾向が強いなと思います。

 ――外国のラグビーを見ることは、どういう意味がありますか?

 レベルの高い試合が多いですから、見ているとまねしたくなるプレーも多いですよね。僕がよく見ていたのはブランビーズのスタンドオフだったスティーブン・ラーカムです。キックもパスもランもうまい。憧れていました。特にランのときですが、パスをもらう前にしっかり動いてから抜きにいくところは勉強になりました。スーパーラグビーに比べると、シックス・ネーションズや北半球のゲームは、手堅いゲーム運びが特徴ですよね。シックス・ネーションズをしっかり見るようになったのは12年に日本代表に入ってから。そのころアイルランドやウェールズに南半球の監督が来て、バックスにも展開するようになって、すごくスピーディーな面白いラグビーをするようになってきましたね。

 ――立川選手は14年にブランビーズに挑戦しました。また海外でプレーしたい気持ちはありますか。

 もちろん、チャンスがあればチャレンジしたい気持ちはあります。ただ、今はサンウルブズがあるので、ここでしっかり自分を高めていきたい。昨年、サンウルブズの1年目にプレーしたことは本当によい経験になって、選手一人一人の能力が高まったと思う。タフなツアーがずっと続いたけれど、レベルの高い試合をたくさん経験できたので、選手の経験値は高まりました。試合中に厳しい局面があっても誰もパニックを起こさず、落ち着いてプレーできるようになった。僕にとっては、いろいろなリーダーと一緒にプレーすることで、自分のリーダー像も確立できたと思います。

 ――五郎丸選手がフランスのRCトゥーロンに挑戦しています。

 すごく大きなチャレンジだと思います。ゴローさん(五郎丸選手)は年齢もそんなに若いわけではないけれど、チャレンジした。TOP14はシーズンも長くてタフなリーグだし、RCトゥーロンにはスター選手がそろっていて、試合にも簡単に出られるわけじゃない。でも、そんなチームでもゴローさんを獲得したのですから、日本の選手に新しい道を開いてくれたと思う。まだまだゴローさんの力は出せていないと思うけれど、そうそうたる世界のスター選手の中で一緒にやっているという、そのことだけで尊敬します。うらやましいし、ああいう姿を見ると、自分もあの中でやってみたいなという気持ちになりますね。僕のプレースタイルは南半球の方が合っているかなと思うけれど、それでもチャレンジしてみたいという気持ちにさせる魅力をフランスには感じますね。

 ――立川選手にとって、ラグビーの魅力、世界と戦う魅力とは?

 ラグビーで国を代表して戦えることはすごく光栄なことですから。子どもたちが僕たちを見て、目指してくれるようなチームになることが僕たちの目標です。ラグビーの魅力は、体の大きな選手もいれば小さな選手もいる。いろいろな選手が、いろいろなポジションでチームに貢献して勝利を目指すことだと思います。

 ◇プロフィル

 たてかわ・はるみち。1989年12月2日生まれ、奈良県出身。天理高、天理大を経てクボタスピアーズに。2012年に日本代表に選ばれ、バックスの中心選手として活躍。15年ワールドカップでは全試合に出場した。

 *……WOWOWでは「シックス・ネーションズ」全15試合をWOWOWライブで生中継。最終節の「スコットランド対イタリア」はWOWOWライブで18日午後9時15分から、「フランス対ウェールズ」は同日午後11時35分から、「アイルランド対イングランド」は同日深夜1時50分から放送。また、フランスのプロラグビーリーグ「TOP14」の第21節「モンペリエ対ラシン92」はWOWOWプライムで19日午前4時半から、「グルノーブル対RCトゥーロン」は20日午前4時半から放送。

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