劇場版アニメ「夜明け告げるルーのうた」の舞台あいさつが23日、池袋HUMAXシネマズ(東京都豊島区)で行われ、湯浅政明監督が登場した。同作は、フランスで行われた映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭」の長編部門で、グランプリにあたるクリスタル賞を受賞したことも話題になっており、フランスから帰国した湯浅監督は「いつも賞を取れて当たり前と思っていたけど、なかなかくれない。くれるんだ……と思った」とひょうひょうとした様子で喜びを語った。
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アヌシー国際アニメーション映画祭は4大アニメーション映画祭の一つで、カンヌ映画祭からアニメ部門が独立し、1960年に設立。日本の作品が同映画祭のグランプリを獲得するのは、1995年の「平成狸合戦ぽんぽこ」(高畑勲監督)以来、約22年ぶりの快挙となった。湯浅監督は授賞式の様子を「英語とフランス語なので、何の賞か分からなかった。『ナンバーワンの賞だ』と人に聞いて、段々、胃が痛くなった」と明かし「本当によかった。スタッフが喜んでくれたことがうれしい。これで、またお客さんが見ていただけるといいなと思います」と話した。
舞台あいさつには、同作に声優として出演した女優の谷花音さん、俳優の下田翔大さんもサプライズで登場し、湯浅監督に花束を渡した。
「夜明け告げるルーのうた」は、テレビアニメ「四畳半神話大系」「ピンポン THE ANIMATION」などで知られる湯浅監督が手がける初めての完全オリジナルの劇場版アニメで、寂れた漁港の町・日無町に住む中学生のカイが、人魚のルーと出会い、交流を深めることで次第に心を開いていく……というストーリー。「午前3時の無法地帯」などのマンガ家のねむようこさんがキャラクター原案、「ガールズ&パンツァー 劇場版」などの吉田玲子さんが脚本を担当。谷さんがルー、下田さんがカイを演じた。
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