注目映画紹介:「パンとバスと2度目のハツコイ」元乃木坂46深川麻衣が映画初主演で“こじらせ女子”を好演

映画「パンとバスと2度目のハツコイ」の一場面 (C)2017映画「パンとバスと2度目のハツコイ」製作委員会
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映画「パンとバスと2度目のハツコイ」の一場面 (C)2017映画「パンとバスと2度目のハツコイ」製作委員会

 元「乃木坂46」で女優の深川麻衣さん初主演映画「パンとバスと2度目のハツコイ」(今泉力哉監督)が、17日からイオンシネマ シアタス調布(東京都調布市)ほかで公開される。「結婚」をテーマにした完全オリジナルストーリー。独自の結婚観を持つ「恋愛こじらせ女子」の市井ふみ(深川さん)と偶然再会した初恋の相手とのモヤモヤとした恋愛模様が描かれている。

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 パン屋で働くふみは、「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」という独自の結婚観を持っていた。ある日、中学時代の初恋の相手、湯浅たもつと偶然再会する。徐々に距離を縮めていく2人だったが、たもつの心の中には別れた妻がいて……という内容。

 初恋相手の湯浅たもつをダンス・ボーカルグループ「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」の山下健二郎さんが演じている。ふみの中学時代の同級生・石田さとみ役をNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」にも出演していた伊藤沙莉さん、ふみの妹・二胡役を志田彩良(しだ・さら)さんが演じている。

 深川さん演じる恋に慎重な「こじらせ女子」のふみと、無意識のまま思わせぶりな態度をとるたもつの距離感が絶妙。映画コピーに偽りのない“モヤキュン”なラブストーリーが繰り広げられ、見ている側も思わずモヤモヤ、ときにニヤニヤしてしまう。

 淡い思いを抱えたまま外には出せないふみと、他に思う相手がいるたもつ。感情の起伏の少ない2人のやり取りは淡々と進行していく。だからこそ終盤、2人の抱える思いが弾けるシーンは爽快だ。深川さんが映画デビュー、初主演と思えないほど自然に、感情を抑えつつ内側に思いを抱える等身大の女性を演じている。

 派手なドラマが起こるわけではなく、淡々と進んでいく物語。人物を照らす柔らかな光がポップな音楽と相まって、明るい雰囲気を作り出している。深川さんの可愛らしいパン屋の制服姿やパジャマ姿も必見だ。(河鰭悠太郎/フリーライター)

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