山下大輝:差し入れで現場が一体に? 「鹿楓堂よついろ日和」のアフレコを語る

テレビアニメ「鹿楓堂よついろ日和」の一場面 (C)清水ユウ・新潮社/鹿楓堂よついろ日和製作委員会
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テレビアニメ「鹿楓堂よついろ日和」の一場面 (C)清水ユウ・新潮社/鹿楓堂よついろ日和製作委員会

 「月刊コミック@バンチ」(新潮社)で連載中の清水ユウさんのマンガが原作のテレビアニメ「鹿楓堂よついろ日和」が10日深夜から順次、スタートする。和風喫茶・鹿楓堂(ろくほうどう)を舞台に、4人のスペシャリストが客をもてなしながら、時には悩みを解決するというストーリー。鹿楓堂のスイーツ担当・中尾椿の声優を務めるのが山下大輝さん。アフレコ現場の様子や作品の見どころを聞いた。

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 ◇「鹿楓堂よついろ日和」は「おいしいワンプレート定食のような」作品

 山下さんは原作を読み、「人間ドラマと、(登場する料理やお菓子が)食欲を刺激する部分。その二つがミックスされた、おいしいワンプレート定食のような印象がありますね」と感想を持ったという。

 演じる椿については「最年少で一番少年っぽい」と話す。「原作の椿は、本当に人間の接客が苦手というか、できるだけ店の奥にこもってお菓子を作っていたい、食べてたいという面が強い。アニメでも、コミュニケーションが得意ではないんですけど、接客で表に出てくることも多くて、めちゃめちゃ苦手ってわけではないのかなと」と原作との違いを話し、「そんな不器用な部分もある彼が、たまに素直になる瞬間が可愛らしい」と魅力を語った。

 ◇差し入れのおかげで現場の一体感が生まれた?

 アニメでは、鹿楓堂のお茶担当のスイ(東極京水)を諏訪部順一さん、料理担当の永江ときたかを中村悠一さん、コーヒー担当のぐれ(グレゴーリオ・ヴァレンティノ)を小野大輔さんが演じている。アフレコ現場では「全員先輩なので、安心して思い切りできるというか、胸を借りるつもりでできた」と話す。

 当初、オーディションでは椿を演じる際に「『カッコよく低音でお願いします』『イケメンな感じでお願いします』というようなディレクションをいただいた」という。そこから実際のアフレコでは「(先輩の)3人にどうにか追いつこうと背伸びした、カッコいい感じでやったら、『もうちょっと少年ぽく。みんなとは違う等身大のまま少年に近付けてもらっていいですか?』と言われて。多分、その場でバランスが決まったのかな。みんなと合わせたその場で鹿楓堂が形作られたのかなと思います」と明かした。

 現場でのエピソードを聞くと、「現場は差し入れがハイパーすごいんですよ」と笑顔で話す山下さん。「食べ物を題材にして、おいしいものを追求する、そして幸せになる、という作品のテーマもあるのか、同じ差し入れが出たことは一回もないんです。そこに、僕は作品への愛をすごく感じました。現場でも差し入れの話題で和やかになるんですよね。同じお菓子を食べて『おいしいですよね』と話したり、同じものを共有するってすごくすてきなことだなと思いました。差し入れを通じて、現場が一体になっている感じはすごくありましたね」と語った。

 特に現場が盛り上がったお菓子があるそうで、「日本酒の獺祭(だっさい)のおせんべいが出てきた時は、おじさんたちが『これ、うまいね!』って、こぞって食べてました(笑い)。僕はスイーツ系が好きなんですけど、(他の先輩たちは)普段甘いものはあまり食べない人たちなんですよ。でも、そのおせんべいは『持って帰ろう』という人が出るぐらいで」と楽しそうに語っていた。

 ◇スイーツマニアの椿を演じる山下大輝のこだわりは?

 アニメの見どころを聞くと、「毎回食欲をそそられる作品なので、ダイエットをしている人は覚悟して見ていただきたい」と山下さん。「アニメでは、食べ物に色が付いて、それを食べたときのリアクションの声、表情が細かく描かれていると思います。見ている側は、匂いまで想像してしまうのではないかと」とアピール。「全体を通して、どの話を見てもホッとするような、前向きになれるような作品になっていると思いますので、気負わずに見てほしい」と語った。

 最後に、スイーツマニアの椿を演じる山下さんに、自身のこだわるものを聞くと「肉ですかね」という答えが返ってきた。「特にハンバーグが好き。地元の静岡にチェーン展開している『炭焼きレストランさわやか』という最強のお店があるんですけど、東京に出てきてからも、あそこの俵形のおにぎりハンバーグを超えるハンバーグには出合ったことがない。まだハンバーグの追求は続けていきたい」と笑顔でこだわりを語ってくれた。

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