小栗旬:映画「響 -HIBIKI-」に小説家・山本春平役で出演 欅坂46平手演じる天才女子高生作家と対峙

映画「響 -HIBIKI-」に山本春平役で出演する小栗旬さん(右)(C)2018映画「響 -HIBIKI-」製作委員会 (C)柳本光晴/小学館
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映画「響 -HIBIKI-」に山本春平役で出演する小栗旬さん(右)(C)2018映画「響 -HIBIKI-」製作委員会 (C)柳本光晴/小学館

 俳優の小栗旬さんが、「欅坂46」の平手友梨奈さんが映画初主演する「響 -HIBIKI-」(月川翔監督、9月14日公開)に、芥川賞を目指す小説家・山本春平役で出演することが5日、明らかになった。小栗さんは平手さんとは初共演。月川監督とは昨年の映画「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」以来のタッグとなる。今作には女優の北川景子さんも出演しており、「君の膵臓をたべたい」の3人が再び集結した形だ。

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 原作は、マンガ誌「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載されている柳本光晴さんの人気マンガ「響~小説家になる方法~」で、「マンガ大賞2017」で大賞を受賞した。圧倒的な文才を持った現役女子高生・鮎喰響(あくい・ひびき)が、デビュー小説で芥川賞と直木賞を同時受賞し、世間を騒然とさせる……というストーリー。

 小栗さん演じる山本春平は、芥川賞候補に3度ノミネートされながらも受賞を逃し、経済的に苦しい生活を強いられながらも4度目のノミネートに執念を燃やす小説家。小説への情熱、家族からの思いを背負い、鬼気迫りながら執筆をする姿、突然、文学界に現れた天才女子高生小説家・響(平手さん)と対峙(たいじ)するシーンなどを演じている。

 響が作品を送る出版社の文芸編集部に勤務する若手女性編集者・花井ふみを北川さん、響が入部する文芸部の部長・祖父江凛夏をアヤカ・ウィルソンさんが演じる。また、高嶋政伸さん、柳楽優弥さん、野間口徹さん、小松和重さん、黒田大輔さん、板垣瑞生さんも出演。脚本はNHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」やテレビアニメ「TIGER&BUNNY」シリーズなどの西田征史さんが担当している。

 4月下旬から始まった撮影は6月1日にクランクアップ。映画の現場は初めての平手さんは、月川監督やスタッフ、共演者と密にコミュニケーションを取り、積極的に意見を出しながら「鮎喰響」を作り上げていったという。撮影終了時に「寂しい」と話し、「……まだ響でいたい」とつぶやくなど感無量のクランクアップだったようだ。

 ◇小栗旬さんのコメント

 演じた山本は個人的に背負っている思いがたくさんあり、相当の情熱をささげて小説を書いている人なので、それが崩れてしまったら、つらく悲しい人というイメージでした。この作品は、自分たちも生きながら感じている「本当はこうしたいのに、こうしてはいけないよな」ということに関して背中を押してくれると思います。今回初めて共演した平手さんは、響という役柄があると思いますが、思っていたよりも、すごく“普通”な感じがしました。いろいろなものを背負いながら頑張っている方だと思うので、それが響という役にマッチして、肝の据わっている10代だなと思いました。また、月川組の雰囲気は「君の膵臓をたべたい」の時とあまり変わらず、皆が監督のために何かしようとか、監督を盛り上げようというムードが漂っていてすてきな現場だと思いました。

 ◇平手友梨奈さんのコメント

 クランクイン前は、初めての映画ということで、「無事に終われるか」という不安もありました。でも、共演者やスタッフの方が“鮎喰響”として接してくれたこともあり、お芝居をしているという感覚があまりなく、普通でいられました。響という役の性格や行動に共感する部分はありましたが、演じる上では、身長を小さくしたかったです。誰に聞いても無理だと言われてしまいましたが(笑い)。小栗さんは撮影の合間に気さくに話しかけてくださるなど、とても優しい方でした。山本という役を自然体で演じていらっしゃるように感じました。月川監督には、響のセリフについてなど相談することもありました。撮影以外の時間では子供のような一面もお持ちでした(笑い)。この作品を見て、どう感じるかは人それぞれになると思いますが、小学生から大人まで多くの方に楽しんでいただける作品になったと思います。

 ◇月川翔監督のコメント

 今回の映画は主人公の響を誰がどう演じるかが最大の肝だと思っていました。それを16歳の平手友梨奈が、初主演で堂々とやり遂げてくれた。響役に期待していた最高到達点にたどり着いてくれました。いざ始まってみると、平手友梨奈は響でいることのほうが自然体に見えるほどで、驚きの速度で成長し、あっという間に魅了されてしまった。現場で僕に迷いが生じたときにも、響ならきっとこうする、とアイデアを提案してきてくれたり。たくさん救ってもらいました。クランクアップの日、別れ際にポツリと「……まだ響でいたい」とつぶやく平手さんを見て、この時期にしか撮れない大切な瞬間を映画に残せたんだなあという感慨が湧き、胸がいっぱいになりました。

 そして小栗旬は。言うまでもなく最も信頼している俳優です。台本を送って数日もしないうちに電話をもらい、スケジュールも分からない段階でまず「やりたい」と言ってくれたこと。飛び上がるほどうれしかった。そして期待通り今回も作品のクオリティーを引き上げてくれました。

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