「炎神戦隊ゴーオンジャー」の10周年記念作品となるVシネマ「炎神戦隊ゴーオンジャー 10 YEARS GRANDPRIX」(渡辺勝也監督)が、21日から渋谷TOEI(東京都渋谷区)ほか全国4館で期間限定上映される。2008~09年にテレビ朝日系で放送されたスーパー戦隊シリーズの第32弾。蛮機族ガイアークから世界を守るため、意思を持った乗り物型の機械生命体・炎神(エンジン)と共に戦う7人の姿が描くドラマ。今回の新作Vシネマは、当時のキャスト、スタッフが再集結し、特撮ドラマ終了10年後を舞台に、新たな物語が繰り広げられる。
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ガイアークとの激闘から10年、防衛大臣・野泉の「鎖国バリア」でヒューマンワールドに平和が訪れていた。その影響でゴーオンジャーは炎神たちとのつながりを断たれただけでなく、「戦隊活動禁止法」でテロリスト認定されてしまう。ある日、ゴーオンレッド/江角走輔(古原靖久さん)らは、特別警察に追われるベアールVの炎神キャストを持った謎の少年・走児を助けるが、ゴーオンジャーと決別し政府の広報官となったゴーオンイエロー/楼山早輝(逢沢りなさん)が立ちはだかる……というストーリー。
「デカレンジャー」「ハリケンジャー」に続く「10 YEARS」シリーズ第3弾。当時のキャストらのその後を見られるのは、当時からのファンはもちろんのこと、新しい特撮ドラマファンにとっても新たな出会いとして楽しめる。
ゴーオンジャーは乗り物+動物という斬新なコンセプトや底抜けに明るくコミカルな作風が人気。今作でもゴーオンジャーたちが“悪”として追われる立場になったり、及川奈央さん演じる元ガイアークの害水大臣ケガレシアがイエローに変身したりと、パワーアップしていて、存分に楽しませてくれる。大人になったヒーローたちの苦悩や葛藤がちりばめられたストーリーは、10周年というメモリアルな作品だからこそ描けるというものだろう。懐かしさと爽やかさ、笑いあり、涙ありで、エンディングでは静かに感動した。(遠藤政樹/フリーライター)
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