怪獣映画「ゴジラ」の劇場版アニメ最終章・第3章「GODZILLA 星を喰(く)う者」(静野孔文監督・瀬下寛之監督)が9日公開される。金色の高次元怪獣・ギドラが登場することも話題になっている。ギドラは、これまで「ゴジラ」シリーズに登場してきたキングギドラとは姿形が異なる。瀬下監督は「モチーフは、バラや植物のトゲ」と話す。ギドラとは一体……? 詳しく聞いた
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作品には、2万年もの間、地球に君臨し続けてきたゴジラと人類の因縁の物語が描かれている。「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」などの静野さんとアニメ「亜人」などの瀬下さんが監督を務める。「魔法少女まどか☆マギカ」「Fate/Zero」などの虚淵玄(うろぶち・げん)さんがストーリー原案と脚本を担当し、「シドニアの騎士」「亜人」などのポリゴン・ピクチュアズが製作する。
ギドラは、謎の異次元空間から登場する高次元怪獣という設定。とにかく長い三つの首がゴジラ・アースにまとわり付くビジュアルが公開されている。瀬下監督は「キーワードは、長過ぎ(笑い)。進化をして、肉体を捨て、エネルギー体になったんじゃないか?という形なんです。実は、ゴジラとギドラは、ちょっと似ている。相似形というか、対称性のある存在でもあります。肉体を捨てないと、次元を超えられない……というイメージ」と説明する。
第2章「GODZILLA 決戦機動増殖都市」でギドラは、独自の宗教でゴジラに侵害された地球を救おうとする異星人エクシフと何らかの関係があることが明かされている。瀬下監督は「ギドラというエクシフの神の形なんでしょうね。あらゆるものを寄せ付けない存在。これが、本当の実体の形かどうか分からないんですよ。エネルギーなので」とも話す。
瀬下監督はアニメ版「ゴジラ」に登場するゴジラ・アースについて「ご神木のような存在感」と説明したことがあった。
ギドラは、植物がモチーフのようにも見える。「モチーフは、バラや植物のトゲ。トゲのある植物は、理屈は分からなくても直感的に『触っちゃいけない』と思う。そういう存在ですね」と監督が話すように、神々しく、畏怖(いふ)の念を抱くような造形である。
キングギドラは竜のような三つの頭部、長い首、2本の長い尾、巨大な翼を持つのが特徴だった。「(過去作との)共通点は、竜のようで、金色(こんじき)であることです。虚淵さんの原案に基づき、導き出された形。本家・本物を意識すればするほど離れられなくなってしまう。離れるのも近付くのもあまり考えずにやっています」と絶妙なバランスでデザインした。
第3章は、ゴジラと神のようなギドラが激突する。壮大なスケールの戦いを楽しめそうだ。
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