放課後カルテ
第7話 お前が学校に来ようが来まいがどうでもいい
11月23日(土)放送分
俳優の伊藤淳史さんが主人公の銀行員・森田克博を、女優の木南晴夏さんが子供を連れて突然家を出てしまったその妻・千佳を演じたWOWOWのスペシャルドラマ「ドラマW 今日、帰ります。」が、23日午後1時からWOWOWプライムでリピート放送される(WOWOWメンバーズオンデマンドで配信中)。「第1回WOWOW新人シナリオ大賞」を受賞した圓岡(まるおか)由紀恵さんの「赤いトマト」を映像化した作品で、心がすれ違ってしまった夫婦だったが、エンディングノートならぬ“ビギニングノート”をきっかけに、お互いの気持ちを分かり合っていく物語。伊藤さんと木南さんに、それぞれの仕事や家族に対する考え方などについて聞いた。
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演じた役について、伊藤さんは「自分とはちょっと違うタイプ」と言いつつ、「(克博は)大切なものに気づける人なので、特に複雑な感情も抱かずに演じました。現場でも楽しく、共演者やスタッフの皆さんと作っていけたので、最後まで同じ気持ちで役に向き合えました」と充実した表情で語る。
木南さんは「(千佳は)無理やりキャラクターを考えなくてもいい役柄だったので、素直に(台本を)読んだままのイメージでやりました」と振り返る。
幸せや家族のあり方を投げかけられる物語だが、木南さんは「私もそうですが、仕事第一という人は多いと思う。もちろん家族を大事にはしているけど、仕事を優先しなきゃいけないことも……」といい、「仕事第一で幸せならいいのですが、『仕事第一で果たしていいのか』と疑問が生まれるようなら、そこに一番の幸せはないのかもと最近思うようになりました」と心境の変化を明かす。
伊藤さんは「優先順位は大事ですが、大切にするものに正解はない。仕事が一番という人もいるでしょうが、僕は家族。家族がいて自分がいる。その中で仕事がある」とドラマのテーマに触れつつ語る。
続けて、「(自分と木南さん演じる)この夫婦が確認し合わなかったことですれ違いが起きているのを見て、皆さんに何か感じていただき、何かが動いていったりするとうれしいなと思います」とメッセージを送った。
劇中には人生を考えさせられる描写が数多く登場する。伊藤さんは、自身の10年後について「できれば今と一緒でいたい。10年後にまた同じことを聞かれて『現状維持』と思えている10年後がいい」と答えた。その理由は「こんな楽しい作品に出合えるなど、充実した生活を送らせてもらっているので、10年後にまた同じ感覚を抱けていたら幸せ」と笑顔で語る。
隣で聞いていた木南さんも「私も一緒かな」と同意し、「健康第一で、元気に(今作で共演した)夏木マリさんのように仕事ができていたらいいなと思います」と10年後に思いをはせていた。
ドラマは、「第1回WOWOW新人シナリオ大賞」の受賞作。東京の銀行で働く森田克博(伊藤さん)は月1回、山梨にある別居中の妻・千佳(木南さん)の実家に通っている。千佳からは「山梨で一緒に暮らしてほしい」と言われ困惑する中、銀行で“厄介なおばあさん”として有名な波子(夏木さん)の担当になる。キツい言葉を浴びせる波子だが、週末に義父の田端恒三(西岡徳馬さん)が営む農業を手伝うよう提案。さらに“家族と一緒に暮らすためにやるべきこと”が書かれたノートを手渡す……というストーリー。
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