全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
俳優の竜星涼さんが主演を務める連続ドラマ「都立水商!~令和~」で、女優の松井玲奈さんが、水商売のイロハを教える東京都立水商業高等学校(都立水商)のキャバクラ科教師、元カリスマキャバ嬢の乾千花役で出演する。竜星さんが演じる社会科教師・石綿(いしわた)直樹の同僚で「また一ついい経験をさせてもらった」と喜ぶ松井さんと竜星さんが、共演の感想やドラマの魅力、役作りなどを語った。
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「都立水商!~令和~」は、2001年に刊行された室積光さんの小説「都立水商!」(小学館)が原作で、猪熊しのぶさん作画でマンガ化され、2006年にはスペシャルドラマも放送された。今回のドラマは、現代の世相と水商売のシステムを反映させたオリジナルストーリー、オリジナルキャラクターで、新感覚の本格学園ドラマとして描く。映画「九月の恋と出会うまで」の山本透さんが監督を務める。
松井さんと竜星さんは、どちらも17年の連続ドラマ「オトナ高校」(テレビ朝日系)に出演しているものの、同じシーンでの共演はなかったといい、今回がほぼ初共演。竜星さんは同作でも先生役だったが「生徒たちが年上の先輩しかいないちょっと変わった先生だったので、今回やっと、若い子どもたちと一緒に(学園もの)をやれる。うれしいと思って、ふたを開けてみたら水商売を教える学校で、なかなか普通の学校に就職させてもらえないなと思った」と苦笑い。それでも「先生役をやるという一つの目標が、この作品でかなった」と喜んだ。
一方の松井さんも「そんなに先生役をやったことがなくて、今回は、生徒を前にちゃんとしゃべれるかなと思ったんですが、教えるのがキャバクラ嬢としての極意。生徒に向かってしゃべることが自分でも知らないことも多くて」と役の難しさを明かしたが、「プロフェッショナルな職業なんだなと理解することができて良かったなと思いますし、接客のプロの集団なんだなと思いました。黒板を使って授業をするっていう本当に先生らしいことをさせてもらいました」と、笑顔を見せた。
松井さんは、竜星さんとの共演の感想を聞かれ「竜星さんはすごく柔軟な方なんだなと思いました。お芝居の中にもアドリブをたくさん入れるので、一緒にやっていて竜星さん自身がアトラクションみたいな感じ」と回答。「何が飛び出してくるんだろう。せりふがないシーンでもリアクションで、いかに自分のキャラクターを前に出せるか、面白くできるかを、常に追求しているんだなと思って、何回もびっくりさせられました」と語った。
竜星さんは、松井さんら教師同士のシーンでアドリブを連発したことを明かし、「唯一遊べるところが先生たちとの一緒のシーンだったので、僕は楽しくさせていただいた」と笑顔。「煮詰まってたんですかね」と遊びたい欲が出たと明かした。
一方の松井さんは、アドリブは「そんなに得意じゃない」というが、「(竜星さんから)どんな質問(アドリブ)が飛んでくるのが分からないし、自分のキャラクターも崩しちゃいけないし。でも飛んできたボールを打ち返すのがスリリングで楽しかったです」と、撮影を振り返った。
松井さんが演じたキャバクラ科実習教師の乾千花は、以前銀座から六本木まで数々の名店キャバクラでナンバーワンを獲得したカリスマキャバ嬢という過去を持つ役どころ。「確固たるキャラクターがあるわけではない」という“千花先生”の役作りは難しかったが、撮影前に実際のキャバクラに行くことはできなかったという。「ナンバーワンキャバクラ嬢というバックボーンがある人って、所作がきれいじゃないといけないと意識していました」といい、「(ドラマの)『お水の花道』がすごく好きだったので、あの女優さんたちの雰囲気が、千花先生にフィードバックできたらいいな」と、同ドラマを参考にしたことを明かす。
松井さんは「(キャバ嬢を演じる出演者たちの)お客さんに対する気の使い方、グラスが空いたら新しいものを入れるとか、基本的なことの所作がすごくきれいだった。(動きに)自分たちの仕事へのプライド、高いレベルの意識があった」と分析。「そういう接客の経験が自分にもあって、それを先生として生徒に伝えられたらいいなと思った」といい、「『先生の話はちゃんと聞かなきゃいけないんだ』という雰囲気を出すのが難しかった」と、苦労を語った。
「水商売」というフレーズだけ聞くと「否定的なイメージがどうしてもあると思うんですが、この作品はそれを打ち砕くものがあると僕は思っている」という竜星さん。「見終わったとき、将来自分も水商売をやってみたいという人が出てくるのが悪いことじゃないと思ってもらえたら、この作品は成功」と力を込める。松井さんも「たまたま学校の専門が水商売なだけ。自分たちの夢に向かって、どう進んでいくのか。すごく面白いしすてきだし、自分の力にもなる作品だと思いました。私たちが感じたことが伝わるといいな」と、作品の魅力を語っていた。ドラマは、MBS・TBSの深夜の「ドラマイズム」枠で放送される。MBSで5月5日から毎週日曜深夜0時50分、TBSで同7日から毎週火曜深夜1時28分に放送。
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