太宰治の小説「人間失格」をリメークした劇場版アニメ「HUMAN LOST 人間失格」(木崎文智監督)に、声優として福山潤さんが出演することが17日、分かった。福山さんは、主人公・大庭葉藏の唯一の友であり、貧困エリア「イチロク」の暴走集団のリーダーである竹一(たけいち)を演じる。生き方に惑う葉藏に絵を描くきっかけを与えるキャラクターとなる。
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竹一は、健康保障機関S.H.E.L.L.(シェル)による健康管理を不快に思い、その意志を示すべく、謎の男・堀木正雄とともに特権階級の住む環状7号線内(インサイド)への突貫を試みている。福山さんは竹一について「命の延命化が進み、ケガでも寿命でも死ぬことができなくなっている中で、死への欲求にかられ危険に身を投じる行為によって生と自己をつかみ取ろうとしている印象の強い人物です。ですが悲壮感はなく、享楽的とも快楽的ともとれる活力あふれる人物に受け止めています」とコメント。
続けて「考えさせられつつも、胸躍り、手に汗握る展開を持った作品だと感じております。皆様に見ていただいて、どのように感じ、受け止められるのかとても楽しみです。ぜひとも劇場でご覧ください!」とメッセージを寄せている。
アニメは、医療革命により死を克服した昭和111年の東京が舞台。人々は体内のナノマシンと、それらをネットワークにより管理するS.H.E.L.L.体制により無病長寿を約束されていたが、その究極的な社会システムは、国家にさまざまなひずみを生み出していた。その一つが、S.H.E.L.L.ネットワークから外れ、異形化するヒューマン・ロスト現象だった。そんな中、薬物に溺れ怠惰な暮らしを送る大庭葉藏は、暴走集団と行動する謎の男・堀木正雄と共に特権階級の住む環状7号線内(インサイド)への突貫に参加。激しい闘争に巻き込まれ、ヒューマン・ロストした異形体である“ロスト体”に遭遇し……という展開。
大ヒットシリーズ「踊る大捜査線」やアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズで知られる本広克行さんがスーパーバイザーを務め、時代小説「天地明察」などで知られる作家の冲方丁(うぶかた・とう)さんがストーリー原案、脚本を手がける。宮野真守さんが主人公・大庭葉藏の声優を務め、花澤香菜さんも声優として出演する。アニメ「亜人」や劇場版アニメ「GODZILLA」シリーズなどのポリゴン・ピクチュアズがアニメーション製作する。2019年公開。
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