いだてん:箱根駅伝の誕生秘話描く 瀬古利彦「テレビの前で正座して見たい」 谷口浩美、青学の原監督のコメントも

「いだてん~東京オリムピック噺~」第19回「箱根駅伝」のワンシーン=NHK提供
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「いだてん~東京オリムピック噺~」第19回「箱根駅伝」のワンシーン=NHK提供

 宮藤官九郎さん脚本の大河ドラマいだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」の第19回「箱根駅伝」が19日に放送される(NHK総合で日曜午後8時ほか)。同話では、今では正月の風物詩となった箱根駅伝の誕生秘話が描かれ、箱根駅伝に出場経験がある早稲田大学出身の瀬古利彦さんや日本体育大学出身の谷口浩美さん、また青山学院大学陸上競技部の原晋監督が箱根駅伝の思い出やドラマの感想などのコメントを寄せた。

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 第53~56回大会に出場した瀬古さんは、箱根駅伝での一番の思い出は「4年生のときの最後の1キロで、中村清監督が『卒業のみやげに』と伴走車から仁王立ちで校歌を歌ってくれたこと」と振り返り、「母校を背負って走る重みを身にしみて感じた瞬間でした。また、このときモスクワオリンピックの出場がほぼ内定し、メダリスト候補と期待されていたこともあり、沿道からも大声援をいただきました。とめどなくあふれる涙を拭いながら、タスキをつないだことは今でも忘れられません」と語っている。

 駅伝の経験について、「自分を強くしてくれましたし、一人ではできないことをチーム全員で切磋琢磨(せっさたくま)し合い、そうして築いた絆は人生の財産になっています。あのときの仲間たちと会うと、いつも箱根駅伝や厳しかった中村清監督の話題になります」と振り返る。

 また、ドラマについては「金栗四三さんの素朴で真面目なところは長距離選手そのもので、短距離選手・三島弥彦さんの華やかさとの対比もよく描かれています。そして、金栗さんが取り入れていた砂浜での耐暑訓練は、僕も実際に行っていたので驚きました。『いだてん』は共感することが多くあり、見ていて本当に楽しい」と話し、「駅伝がなければ日本のマラソンはこんなに発展していません。そんな日本マラソンの原点ともいえる箱根駅伝の第1回大会のドラマですから、テレビの前で正座して見たいと思います」と話している。

 第57~59回大会に出場した谷口さんは、箱根駅伝について「朝早くのスタートで、寒さへの準備が大変でした。また、道路が凍っていないかなど、気象条件を気にしていました。3年次と4年次で区間新を連続で更新し、更新の内容が非常にマラソンに取り組むための財産となりました」と回顧。

 ドラマで第1回箱根駅伝の誕生が描かれることについては「知らないことを教えてもらう絶好の機会だと捉えています」と語っている。

 また原監督は、箱根駅伝について「16年前、縁もゆかりもない、25年以上箱根駅伝出場から遠ざかっていたチームの強化に乗り出した、青山学院大学陸上部の監督に就任するため広島から上京してきた。私と妻は人生を懸けプロジェクトに挑んだ。今では部員数50名を超え、学生三大駅伝10冠する強豪チームへと成長し感慨深いものがある。まさしく青春ドラマである。そのドラマは箱根駅伝がある限り続くだろう」とメッセージを寄せている。

 「いだてん」は、日本人が初めて五輪に出場した明治の終わりから、東京に五輪がやってきた1964年までの約半世紀を描くオリジナルストーリー。テーマは「東京とオリンピック」。大河ドラマで近現代史を取り上げるのは、86年の「いのち」以来33年ぶり。中村勘九郎さんが日本で初めて五輪に参加したマラソン選手の金栗四三、阿部サダヲさんが「東京オリンピック」実現に執念を燃やす政治記者の田畑政治を演じ、リレー形式で主演のバトンをつなぐ。

 第19回「箱根駅伝」は、フランスから治五郎(役所広司さん)の元に届いた手紙には、ストックホルムから8年ぶりにアントワープオリンピックが開催されるというニュースが書かれていた。新しい「箱根駅伝」の構想に力を注ぐ四三(勘九郎さん)だったが、やはりオリンピック開催こそ待ち望んだもの。遠い熊本で離れて子育てに励むスヤ(綾瀬はるかさん)を訪ね、次こそ金メダルをとって引退し、家族と暮らす約束をする。しかし、マラソンがアントワープ大会の正式種目に含まれていないことが判明し……という内容。

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