太宰治の小説「人間失格」をリメークした劇場版アニメ「HUMAN LOST 人間失格」(木崎文智監督)に、声優として沢城みゆきさん、千菅春香さんが出演することが24日、分かった。沢城さんは、家族のいない主人公・大庭葉藏を受け入れ居候させているバア・メロスの女店主のマダム、千菅さんはメロスで働くホステス・恒子をそれぞれ演じる。
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沢城さんはマダムについて「とにかく葉藏のことをよく見ている、見逃さないように心で見つめている……そんな女性なのかなと感じました」と語り、「普段とは異なったスタイルの台本、プレスコでの収録、何よりかなりチャレンジングであろう内容に、本当に自分で事足りるのか参戦することに足がすくんだ記憶があるだけに、完成品に向き合うのが……とても楽しみです。一人でも多くの方と、この……いまはまだ得体の知れない“何か”が生まれる瞬間を、一緒に目撃できますように」とメッセージを寄せている。
千菅さんは恒子について「葉藏の関心を引こうとばかりする恒子ですが、どこか捨て鉢な雰囲気があるなと思いました」と話し、「この作品に触れている間は、暗く重たい『人間失格』の世界観がSFエンタメのスピード感で自分の中に流れ込んできます。とても不思議な感覚です。全く新しいこの作品を劇場で体験するのを私も楽しみにしているところです。皆さんもぜひ、劇場でご覧ください!」と語っている。
アニメは、医療革命により死を克服した昭和111年の東京が舞台。人々は体内のナノマシンと、それらをネットワークにより管理するS.H.E.L.L.体制により無病長寿を約束されていたが、その究極的な社会システムは、国家にさまざまなひずみを生み出していた。その一つが、S.H.E.L.L.ネットワークから外れ、異形化するヒューマン・ロスト現象だった。そんな中、薬物に溺れ怠惰な暮らしを送る大庭葉藏は、暴走集団と行動する謎の男・堀木正雄と共に特権階級の住む環状7号線内(インサイド)への突貫に参加。激しい闘争に巻き込まれ、ヒューマン・ロストした異形体である“ロスト体”に遭遇し……という展開。
大ヒットシリーズ「踊る大捜査線」やアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズで知られる本広克行さんがスーパーバイザーを務め、時代小説「天地明察」などで知られる作家の冲方丁(うぶかた・とう)さんがストーリー原案、脚本を手がける。宮野真守さんが主人公・大庭葉藏の声優を務め、花澤香菜さん、福山潤さんも声優として出演する。アニメ「亜人」や劇場版アニメ「GODZILLA」シリーズなどのポリゴン・ピクチュアズがアニメーション製作する。2019年公開。
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