森久保祥太郎:「魔術士オーフェン」から始まった 20年前は精いっぱい 新作で責任感も

アニメ「魔術士オーフェンはぐれ旅」のビジュアル(C)秋田禎信・草河遊也・TOブックス/魔術士オーフェンはぐれ旅製作委員会
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アニメ「魔術士オーフェンはぐれ旅」のビジュアル(C)秋田禎信・草河遊也・TOブックス/魔術士オーフェンはぐれ旅製作委員会

 人気ライトノベル「魔術士オーフェン」の新作テレビアニメ「魔術士オーフェンはぐれ旅」が1月7日から、AT-X、TOKYO MX、WOWOW、BSフジで順次放送される。1998~2000年にテレビアニメ化されていて、シリーズ誕生25周年を記念した企画の一環として、約20年ぶりに新作が制作された。主人公・オーフェン役の声優を森久保祥太郎さんが続投することも話題になっている。約20年前、当時は新人だった森久保さんにとって、「魔術士オーフェン」には特別な思いがある。「ここから始まったこともたくさんありました」と話す森久保さんに、約20年前を振り返っていただきつつ、新作について聞いた。

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 ◇冷や汗と恥をかいていた新人時代

 「魔術士オーフェン」は、秋田禎信さん作、草河遊也さんイラストのライトノベル。モグリの金貸し兼魔術士のオーフェンが仲間と旅をする姿が描かれている。森久保さんは唯一無二の演技でファンを魅了し続けている人気声優。約20年前にオーフェンを演じた時はまだまだ若手だった。「オーフェン」は森久保さんの代表作の一つで、自身にとって特別な作品だという。

 「ここから始まったこともたくさんありました。やっぱり特別です。当時、キャストの中で一番キャリアがなかったですし、とにかく緊張していました、ただ精いっぱいで、冷や汗と恥をかいていました」

 「オーフェン」の原作は現在も刊行が続いていて、2019年にはボイスブックが配信された。

 「ファンの方の愛が根強くて、オーフェンの火は消えていない。ファンの思いが続いているから、アニメが復活できた。20代半ばで新人の頃にやっていた作品をこの年になってまたできるとは思っていませんでした。皆様に感謝しかありません。20年以上前に始まった作品ですが、古さを感じさせないし、この時代でも新鮮に感じる。改めて魅力を感じています」

 ◇20年たって見えた新たな魅力

 約20年前にオーフェンを演じてから、森久保さんはキャリアを重ね、人気、実力共にトップクラスの声優になった。改めてオーフェンを演じてみて、感じていることがあるという。

 「20年前にオーフェンを演じた時は、ニヒルな男で大人なイメージがあったけど、この年になってみると、彼自身も未熟なところもある中で、一つの目的に向かって戦う辛抱強い男にも見えます。未熟なところを隠しながら旅をしていたのかもしれません」

 新作では森久保さん以外のキャストを一新。若手キャストも多い中で、約20年前とは意識の変化があった。

 「20年前と今をつなぐ唯一のキャスト。結果は同じ印象になればいいのですが、当時は精いっぱい演じるだけで、等身大、体当たりでした。今は俯瞰(ふかん)で捉えることができるようになり、普段は主人公だからと気を張らないけど、全体を見ようという責任感があります。アプローチは違うけど、今もオーフェンの声が出るかな? という心配はなく、より深く寄り添えました」

 新作について「原作のせりふを大事にしたり、スタッフの皆さんの作品愛もすごい。みんな、もっともっとやりたい! という愛をすごく感じています」と語る森久保さん。森久保さんの愛にあふれた演技も注目される。

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