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ひとり暮らし長~い芸人
11月21日(木)放送分
女優でモデルの内田理央さんが、性や生き方をこじらせたアラサー女子役で主演している連続ドラマ「来世ではちゃんとします(来世ちゃん)」(テレビ東京ほか)が人気を博している。動画配信サービス「Paravi」の1月度再生回数ランキングで、第1話が全体のトップになったほか、新たな加入者が最初に見た番組を表す「新規加入ランキング」でも1月度首位と、「来世ちゃん」目当ての加入者が急増したという。内田さんと原作者のいつまちゃん、同局の祖父江里奈プロデューサーの3人に、ドラマの反響や撮影エピソードなどを語ってもらった。
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ドラマはマンガ誌「グランドジャンプ」(集英社)で連載中のいつまちゃんの同名マンガが原作で、恋愛観をこじらせたイマドキ男女の生態を赤裸々に描くラブコメディー。内田さんはCG制作会社に勤める、性や生き方をこじらせたアラサー女子・大森桃江を演じている。
――ドラマのこれまでの反響は?
祖父江プロデューサー(P) 動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で第1話配信後、再生回数が1位になりました。主な視聴者層は20代の女性。テレビ東京のコンテンツは年輩層や男性向けの作品が多いのですが、20代女性がこんなに見てくれている番組はないですね。
内田さん 私の周りの女の子友達は「めちゃめちゃ面白い、共感できる」と連絡をくれるんです。男性は、ちょっとなんかエロいドラマでドキドキしちゃった、と聞くけど、女子は「共感できる」と。そこで「成功したな」と思いました。伝わってよかったです。
祖父江P 「すごく祖父江さんらしい作品」と言われました(笑い)。私は10年ほどバラエティーをやっていて、ちょっとエッチな深夜番組もやっていたんです。そのときの知識と人脈をフルにこの番組に投入しています。第1話で内田さんを縛っていただいた緊縛師の方も、プロの緊縛師。内田さんの肌に跡をつけない人がよかったので、あの方を呼んだんです。あえて素人の縛り方で縛ってくれたんですよ。がちがちの亀甲縛りをお願いしようとしたら「素人さんなりの亀甲縛りにしましょう」と(笑い)。
一同 (笑い)。
――内田さんの“5人のセフレがいる性依存系女子”という振り切った役どころが話題を集めています。役作りで大変だったことは?
内田さん どうやったら共感を呼べるんだろうと考えたとき、「桃ちゃんが嫌われたら終わりだな」と思ったんです。演じ方によって、ぶりっ子とかちょっと嫌な女になっちゃうパターンもある。キュートで、隙があって、やさしくて、という桃ちゃんのいいところを前面に出したいと思っていました。役作りは、共感できる部分はたくさんあったので、特に……。セフレを作ろうとか、そういうことではなく(笑い)。声のトーンとゆったり具合、人に対して嫌味にならないように、強くならないように演じていた気がします。
祖父江P 内田さんは桃ちゃんのキャラクターを真剣に考えて悩んでいて。撮影が終わるたびに2人で反省会でした(笑い)。「今日のあのシーンはどうだったかな」「次のあのシーンはどう演じたらいいのかな」と、内田さんは桃ちゃんがみんなに愛されるように考えてくれていて。1日が終わるたびに楽屋の前でずっとしゃべっていましたね。
内田さん しゃべりましたね。アドリブで、台本以上のことをしゃべらないといけないとき「桃ちゃんだったらどう返しますかね?」と相談もしました。印象的だったのは、本読みのあと「理想的な桃ちゃんを演じてくれてありがとうございます」と祖父江さんに言っていただいたこと。自信につながりました。
いつまちゃん 本当に理想的な桃ちゃん。「生きてるー!」と思いました。悩まれたことは、全部正解への道だったんだなと思います。
内田さん 結果的に見てくださる方がいっぱいいたのはうれしいですね。めちゃくちゃ幸せです。
――いつまちゃん先生から見た、内田さんの魅力は?
いつまちゃん 桃江は本命になれなくて“セフレ”になってしまう子ですが、内田さんなら「これだけキレイなら本命になるよな」と思っていたんです。だけどドラマを見たら、見事に隙があるんですよ。こんなにキレイなのに「迫ったら、いけるんじゃないか」という隙がありました。内田さんも、下品にならないようにと考えてくれて、見事に反映されていました。可愛い女の子が、ちょっと方向音痴な恋愛をしている、というのを再現していて。すばらしい女優さんです。
内田さん めちゃくちゃうれしい。隣で、こんなにほめてもらえることってないから(笑い)。
――ドラマは20代女性が主な視聴層とのことですが、人気の理由はどこにあると思いますか?
祖父江P 昔は、20代前半で結婚するのが当たり前だったかもしれないけど、今は30歳を過ぎてもまだ恋愛している時代です。とはいえ、まだ自分の生き方や恋愛の仕方を迷っている世代でもある。そこにこれだけいろんな恋愛スタイルを提供しているので、誰かに共感する、という見方をしやすいコンテンツなのかなと思っています。
内田さん 桃ちゃんたちも同い年ぐらいだから、やっぱり悩みは一緒なのかなと思います。私は桃ちゃんと違った性格で、違った恋愛観を持っているのに、なぜか桃ちゃんにも共感できる……という不思議な感覚なんですよね。
いつまちゃん やっぱり、片思いしているときの切なさやつらさって、“セフレ”という関係でも、世間で言われているキレイな片思いでも、同じなんですよね。人を好きになって承認を得られないつらさは、何にでも共通するものなんだと思いました。
内田さん あと、救われた気持ちになりました。「自分にもいろんな変なところがあるけど、本当はもっとみんな変なんじゃん、隠しているだけなんじゃん」というところは、救われたような気がします。
――いつまちゃん先生が、内田さんに聞いてみたいことは?
いつまちゃん 桃ちゃんとは恋愛観が正反対、とのことですが、どういう男の人が好みですか?
内田さん 私は桃ちゃんとは正反対で、あまり人を好きにならないんですよ。友達で大好きな人はいっぱいいるけど、みんな大好きで「ラブってどれ?」と(笑い)。
いつまちゃん 「ライク」の壁が厚いんですね。
内田さん 「ライク」の壁が立ちはだかるという感じで、あまり「ラブ」がないから(好みは)分からないんですけど……。理想は(人気マンガ「黒執事」の)セバスチャンみたいな人。執事みたいな紳士。それで、愛が重い。重すぎるゆえに、何でも許してくれる人(笑い)。でも、たとえそういう人が現れても、結局好きになるかならないかは自分の問題だから、そこが難しいなって思います。(太田莉菜さん演じる、桃江の同僚の)梅ちゃん寄りだと思います。
いつまちゃん 「来世ではちゃんとします」の中では誰が好みですか?
内田さん (塩野瑛久さん演じる“ハイスペイケメン”の)Aくんの魅力はめちゃくちゃ分かるんですよね。あんなにひどいのに、なんであんなにカッコいいんだろうと、不思議で仕方がないです。落ちちゃいますよね。
いつまちゃん Aくんは背格好がよくて、いい仕事をしていて、そのうえで俺様気質。なにより、自分の話を全然しない。だから女の子は想像するしかなくて、どんどん彼に王子様像を重ねてしまうから、ハマってしまうんじゃないかなと思います。
――最後に、ドラマの中盤以降の見どころを教えてください。
内田さん 桃ちゃんの恋模様ももちろん、原作にはない展開が待っています。ちょっと恋愛チックになっていくのかな? 切なかったりドキドキしたり……という恋愛模様が見られると思います。最後までみんなの恋愛模様を見守っていただけるとうれしいです。
ドラマはテレビ東京の「ドラマパラビ」枠(水曜深夜1時35分)で放送中。全12話。
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