大童澄瞳(おおわら・すみと)さんの人気マンガを実写化した映画「映像研には手を出すな!」(英勉=はなぶさ・つとむ=監督)に出演している俳優の赤楚衛二さん。当初の予定から4カ月遅れで、ついにお披露目となった同作では、映像研究同好会(映像研)にロボットアニメの制作を依頼する、ロボット研究部(ロボ研)の小林を演じている。元々ロボットアニメが好きで、かつて“土6”枠(土曜午後6時)で放送されていた「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」などを見て育ってきたという赤楚さんに、映画や役どころ、共演者の印象について話を聞いた。
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「映像研には手を出すな!」は、自分の考える“最強の世界”をアニメで作り上げることが夢の浅草みどり、アニメーター志望でカリスマ読者モデルの水崎ツバメ、プロデューサー気質の金森さやかが、映像研究同好会、通称“映像研”を立ち上げ、アニメ制作に打ち込む姿を描いている。メインキャストをアイドルグループ「乃木坂46」の齋藤飛鳥さん、山下美月さん、梅澤美波さんが務め、4~5月には映画の前日譚(たん)となる連続ドラマも放送された。
赤楚さん演じるロボ研の小林は、不安に駆られて、自分の感情を支離滅裂に解説するばかりの同僚・小野(板垣瑞生さん)と、映像研の電撃3人娘の両方に振り回される損な役回り。それでもロボットへの愛は負けず劣らず持っていて、泣きながらロボ研と映像研が突然和解するシーンでは、「そこの涙は本当に薄っぺらいものにはしたくと思った」といい、「だから僕も、トイレをコックピットに見立てて、ロボットに乗る練習しました」と笑顔で告白する。
作品の魅力に「情報量の多さ」を挙げている赤楚さんだが、劇中では説明ぜりふも多く、当初、台本の厚さに驚かされたという。その一方で、各キャラクターの愛の強さ、小林で言うところの「ロボット愛」はガンダム好きとして「感情移入しやすかった」と話していて、「できあがった映画も見ていてアドレナリンが出る、エネルギッシュな作品になっていると思いますし、みんなそれぞれが自分の好きな分野に突き進んで暴れ回るっていうのは、共感できると思います」とアピールする。
また、小林を演じるにあたり英監督から、「小野のことを一番理解しているのが小林で、全体の中でバランスを取ってほしい」と言われたという赤楚さん。ロボ研仲間の小野役の板垣さんについては、「役者としても、もちろん人として好きで、本当に出会えて良かったなって思います。お芝居に対しても本当に熱いもの、ハートを持っていますし。役どころと違って、暴走しないで、ちゃんと現場ではコミュニケーションをとってくれて、本当に小野が瑞生(板垣さん)で良かったなって」としみじみ。
さらに映像研の浅草氏、水崎氏、金森氏をそれぞれ演じた齋藤さん、山下さん、梅澤さんについて聞くと、「現場で台本を読んでいる姿を見なかったのですが、本番では一字一句間違えずにお芝居をされていて。あと撮影のあった夜にたまたまテレビをつけたら、ちょうど生放送の音楽番組で3人が出ていて。いつせりふを覚えているんだって、衝撃を受けました」と告白。続けて「1回ご本人たちに聞いたことがあったのですが、お風呂の中って答えが返ってきて。だとしても、せりふの量がハンパないじゃんって(笑い)。プロフェッショナルだなって、改めて感じましたね」と感心していた。
2017~18年に放送された特撮ドラマ「仮面ライダービルド」以降も順調に作品を重ね、この夏はメインキャストを務めた映画「思い、思われ、ふり、ふられ」が公開。10月8日スタートのテレビ東京の深夜ドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」で、連続ドラマ単独初主演を務めることも発表されている赤楚さん。
小林にとっての「ロボット」のように赤楚さんが今、最も情熱を注いでいるものは、もちろん演技だ。「うまくできないとき苦しい思いをしますし、逆にそれができたときに褒めてもらえるとうれしい。そして、何よりもいろいろな役を経験することで価値観が変化していくのが面白いなって思います。役にはそれぞれの価値観や物の考え方があって、それが理解できたときに自分の視野が広がったような感覚になる。そこは一つの醍醐味(だいごみ)でもあるのかな」と楽しそうな表情を浮かべる。
目指すところは演技の「職人」といい、「役者に限らず一つのものを突き詰めた人って見ていてかっこいいなって思うので。芯がブレない、強さを持っている、職人みたいな役者になっていけたら」と最後に語っていた。
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