娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?
最終回 捨て身の復讐、決着。
12月23日(火)放送分
ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は俳優の妻夫木聡さん主演で、TBS系のドラマ枠「日曜劇場」(日曜午後9時)で放送される連続ドラマ「危険なビーナス」だ。
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ドラマは、東野圭吾さんの同名小説(講談社)が原作。独身獣医の主人公・手島伯朗(妻夫木さん)が、異父弟・矢神明人(染谷将太さん)の失踪事件をきっかけに、明人の「妻」を名乗る謎の美女・矢神楓(吉高由里子さん)と共に、名家・矢神家の遺産をめぐる壮大な謎解きに挑んでいく“危険なラブサスペンス”。
東野さんの小説を実写化し、2010年に同枠で放送された「新参者」といった“東野ミステリー”といえば「引き込まれる世界観」「緻密なトリック」、そして「魅力的な登場人物たち」が醍醐味(だいごみ)だが、本作はそれらに加え「ラストの大逆転」が見どころとなっている。脚本は、連続ドラマ「グランメゾン東京」、映画「キングダム」などの黒岩勉さんが担当する。
妻夫木さん演じる伯朗は、正義感が強く真面目だが、美人にめっぽう弱く“妄想癖”があるという設定で、楓や伯朗が副院長を務める動物病院の看護師・蔭山元美(中村アンさん)との“よからぬ妄想”を楽しんだりする。また、女心が分からず、失礼な言動で楓や元美を怒らせたりもする何だか憎めないキャラクターだ。
一方、楓は明るく人懐っこい性格で「お兄様~」と呼びながら、伯朗の懐に一気に入り込むキャラクター。夫の明人の行方を捜すため、矢神家の人間や、伯朗の親族を紹介してほしいと振り回す。物語は、明人の失踪事件の謎解きがメインだが、伯朗が“弟の妻”である楓の魅力にひかれる姿も描かれていくといい、回を追うごとに、二人の関係性がどのように変化していくのか注目だ。
ドラマには、ディーン・フジオカさん、戸田恵子さん、池内万作さん、麻生祐未さんといったオーラたっぷりのベテラン俳優演じる矢神家の“怪しい”面々も登場。登場人物全員が明人の失踪に関わる犯人のように見え、考察も楽しめそうだ。
10月11日午後9時から25分拡大版で放送される。
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