あのクズを殴ってやりたいんだ
第6話 走り出したクズと恋
11月12日(火)放送分
世界的に大ヒットした米ドラマ「24-TWENTY FOUR-」の日本版リメークとして話題の連続テレビドラマ「24 JAPAN」(テレビ朝日系、金曜午後11時15分、一部地域を除く)第6話(11月13日放送)から、CTU(テロ対策ユニット)第2支部に所属する暗号解析係・マイロ役で登場する時任勇気さん。そこにいるだけで何かを感じさせる、まるでモデルのような、すらりと伸びた手足が目を引く高身長(身長は186センチ)男子だが、それもそのはず、彼の父親は俳優の時任三郎さんだという。ニュージーランド出身で、幼少期を日本やカナダでも過ごし、11歳で日本に帰国。高校時代に2年間のカナダ留学を経験し、日本の大学を卒業した。社会に出るにあたり、勇気さんが選んだのは父の三郎さんと同じ演技の世界。「何か大きなきっかけはなかったのですが、他の方に比べて芸能界が身近にあって、自然と意識が向いた」と明かす勇気さんに話を聞いた。
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勇気さんは1991年10月2日生まれの29歳。「何をするにしても、人生に一回くらいは大きなチャレンジがしたいと思っていた」といい、今から2017年に俳優業をスタートさせた。その際、13キロ減量。今の体型からは想像がつかないが「以前は太っていて、自分に自信がなかったので、そぎ落としました」と笑う。
飛び込んでみたはいいが、俳優業は「難しいことだらけ」。「自分の父親が当たり前のようにテレビに出ていたことが、すごいことなんだと実感しました」としみじみと話す。
「小さいころロケ現場に遊びに行かせてもらって、そこで皆さんは当たり前のように演技していた記憶がありますが、その当たり前がどれだけすごいことか、今、感じています。自分を含めて家族を養ってきた父を元々尊敬していましたが、一人の俳優として見たときにさらに尊敬の度合いが増したということも間違いありません」と明かす。
また、父・三郎さんからは「小さいころから『これをやれ』とか『あれをやれ』とか一切言われたことがない」という勇気さん。「今回も『俳優をやる』って決めたときも、反対も賛成もされなかった。ただ『やりたいことをやればいいよ』としか言われませんでした。それでも僕が出ている作品を『見たよ』と言ってくれるので、気にはかけていてくれるのかな」とうれしそうな笑顔を見せた。
勇気さんは2019年の連続ドラマ「ノーサイド・ゲーム」(TBS系)、2020年の「女子高生の無駄づかい」(テレビ朝日系)、「運命から始まる恋~You are my Destiny~」(FOD)などに出演してきた。
俳優業の楽しい面を聞くと、「自分が本番までに準備してきたことをカメラの前で出し切れたときは、本当に気持ちいいですし、その瞬間の楽しさはあるのですが、そこに到達するまで、自分で何度も考えて試しての繰り返し。考えることは尽きないので、とにかく『奥が深い』としか今は言いようがないですね」と苦笑いを浮かべる。
それでも、頭で考えるだけではできない部分、「フィーリング」や「直感」も大切にしていて、「見ている人に『この人、演技している』と感じさせないことも大事なので、役として自然体でいることを常に心がけています。あとは遊び心を忘れないことや、その状況に応じて、自分が今、役として何ができるのかということも頭に置きながら演じている部分はあります」と語った。
改めて俳優業について「何が正解なのか、ゴールなのか分からないという奥深さがあって、追求していくという意味でもやりがいがあることは間違いありません」ときっぱり。「僕は結構すぐ満足してしまうというか、熱しやすく冷めやすいタイプなのですが、どこまでも追求できてしまう世界で、挑戦し続けるのは、やっぱり楽しいです」と充実感をにじませる。
また、自身が考える「強み」は「緊張が顔に出ないこと」だという。「演技する上ではプラスな面でもあると勝手に思っていて。それこそ『24 JAPAN』のようなシリアスで緊迫感のある作品にどう作用するのか、ちょっと心配もあるのですが、基本的には自然体でナチュラルに役として見てもらえるのは、一つの強みなのかなって」とほほ笑む。
日本語と英語のバリンガルとして「言葉」というのも、今後の強みになってくるのではないだろうか。「もちろん、英語というのは生かしていきたい部分。せっかくしゃべることのができるなら、それを使わない手はないので。海外に行くのことも好きなので、好きな場所で好きなことをやるというのも一つの目標としていけたらなと思っています」と今後に向けて目を輝かせていた。