香川照之:“カマキリ先生”として環境の大切さ広めたい

「TBS系SDGsプロジェクト『地球を笑顔にするweek』」の大使を務める香川照之さん
1 / 1
「TBS系SDGsプロジェクト『地球を笑顔にするweek』」の大使を務める香川照之さん

 俳優の香川照之さんが、「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」など、より良い世界を目指す国際目標「SDGs(エスディージーズ)」を広めるTBSのプロジェクト「TBS系SDGsプロジェクト『地球を笑顔にするweek』」の大使に就任した。NHKの人気“昆虫番組”「香川照之の昆虫すごいぜ!」(Eテレ)で“カマキリ先生”として視聴者に昆虫の魅力を伝えたり、昆虫のイラストが入った子供服「Insect Collection(インセクト・コレクション)」をプロデュースしたりと幅広い活動をする香川さんに、SDGsの大使に就任した感想や、2020年の自身の活動について聞いた。

あなたにオススメ

 ◇50年近く昆虫と触れ合い「環境を見つめ続けてきた」

 「SDGs」とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標。「人や国の不平等をなくそう」「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」など世界を変えるための目標を17個にまとめている。

 「Insect Collection」のプロデューサーとして、服のデザイン、ラインアップを手掛けている香川さんは「OPP素材の袋を使わない」「ラッピングに使用している紙は子供たちが書く物に使える」「オーガニックコットンや再生ペットボトルに使えるような生地を使う」と、地球環境を守るための工夫をしてきたと語る。2020年には、昆虫をキャラクターにした自然教育絵本シリーズ「INSECT LAND(インセクト・ランド)」(講談社)も出版。「昆虫同士の会話で地球にどういうことが起きているのか」を伝えたかったと、笑顔を見せながら力説した。

 50年近く昆虫と触れ合ってきたという香川さんは、「昆虫は自然の影響を最も受けやすい生物です。数が多いから子孫を絶やすことにはなっていませんが、生態系が崩れてきていると実感しています」と表情を曇らせる。「そういったことを『昆虫すごいぜ!』で伝えてきました。ただ昆虫が好きなだけでなく、昆虫を取り巻く環境の、この50年の変遷を見てきました。環境のことを見つめ続けてきた人生でした」と真剣な表情で語った。

 ◇「カマキリ先生」として「SDGs」広めたい

 香川さんが大使を務める「TBS系SDGsプロジェクト『地球を笑顔にするweek』」は、11月23~29日の期間、TBSテレビ、TBSラジオ、BS-TBSを含めたTBSのコンテンツ各社、各番組で、SDGsに関する取り組みを紹介する。香川さんのほか、タレントの指原莉乃さん、同局の安住紳一郎アナウンサーも大使を務める。

 香川さんは「SDGs」について「『海や陸を豊かにする』『貧困をなくす』というのは当たり前のことだと思っています。ですが、当たり前のことすぎて逆に自分に無関係だと思っている人が多いような気がします」と意見を語り、「今回のプロジェクトは『SDGs』の考え方を持つ人を増やす活動であり、言葉にして改めて一人一人が意識をしないといけない。そして、皆さんにその意識を持ってもらいたいと思います」と期待も語った。

 その中でも、特に子供たちに耳を傾けてもらいたいと願う香川さん。「今回は俳優として参加させていただくというよりは『カマキリ先生』として昆虫と絡めて言葉を発していきます。私自身もそちらの方が本心で伝えられるので(笑い)。子供時代の環境ってとても大切なんです。文科省のデータでも、子供のときに自然環境から受けた影響は、その後の人生に大きく影響を与えるとあります。だから、カタカナや難しい言葉が出てきても、たとえ理解できなくてもいいので、とにかく聞いてもらいたい! 指原さん、安住アナの力を借りながら、私の本心の言葉で伝えさせていただこうと思います」と、意気込みも語った。

 2020年の香川さんは、5月に放送された「香川照之の昆虫すごいぜ!」特別編に出演したほか、9月に「Insect Collection」のブランドショップもオープンさせた。さらに、7月期に放送された人気ドラマ「半沢直樹」(同局系)で大和田暁を熱演し、話題をさらった。今年流行した言葉を決める「2020ユーキャン新語・流行語大賞」では、同作の「顔芸/恩返し」がノミネートされた。

 流行語のノミネートについては「あくまで(ドラマという)ソフトの一つ。僕が大和田役を、周りの皆さんのおかげで自由に演じられたという結果です」ときっぱり。しかし、「半沢直樹」が「皆さんを幸せにするものであったり、影響があったものであったなら、とてもうれしく思います」と笑顔を見せた。

 続けて「ドラマを支えてくださった方々の中には、おじいちゃんやおばあちゃんといった年代の方々もいるでしょう。私よりも年上の世代の方たちは、森の中で遊ぶなど、自然と『SDGs』を実践されてきた方ばかりだと思います」と話し、香川さんのことを大和田やカマキリ先生として知る世代に向けて、「『SDGs』の大切さをちゃんと知っていただきたいです!」と、真剣な表情で思いを伝えた。

 香川さん、指原さん、安住アナらが出演し、SDGsをクイズ形式で楽しく学ぶ特別番組「地球を笑顔にするTV 香川と指原と安住と…SDGsって何だ?SP」が11月21日午後4時から放送される。

テレビ 最新記事