鷲見玲奈:“NGなし”で走ったフリー1年目 念願の初ドラマはアナウンサーの“クセ”で苦労

新春スペシャルドラマ「アプリで恋する20の条件」に出演する鷲見玲奈さん
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新春スペシャルドラマ「アプリで恋する20の条件」に出演する鷲見玲奈さん

 昨年の3月にテレビ東京を退社し、フリーアナウンサーとして新たに歩みを進めた鷲見玲奈さん。転身後はバラエティー番組にゲスト出演する機会も増え、同日に連続で別の番組に“はしご出演”するなど、タレントとしての新たな一面も披露した。そんな2020年は鷲見さんにとって「怒濤(どとう)の1年」だったといい、「“NGなし”で走ってきました」と振り返る。さまざまな現場で感じたアナウンサー業との違いや苦労、1月10日午後10時半から放送される新春スペシャルドラマアプリで恋する20の条件」(日本テレビ系)で「挑戦してみたかった」というドラマ初出演への思いなどを聞いた。

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 ◇「毎回、一から勉強」 フリー転身後の目まぐるしい日々

 鷲見さんがフリーアナウンサーとしての一歩を踏み出したのは昨年4月。12月中旬に行った取材で、鷲見さんに2020年はどんな年だったか聞くと「怒濤の1年でしたね」と切り出した。「本当にいろいろな経験をさせていただいて、毎日が目まぐるしかった。フリーになったのは今年ですが、もう2、3年たっているんじゃないかと感じるほど濃い日々だったと思います」と、しみじみと語る。

 これまでアナウンサーとして出演してきたバラエティー番組にも、ゲストとして出演する姿を多く見かけたが、鷲見さんは「役割も求められていることも違うので、とにかく迷惑をかけないように、邪魔にならないように……という気持ちだった」といい、各現場で「一から勉強させていただきました」と丁寧に向き合ったという。

 「毎回、これで大丈夫だったかな、正解だったかなと考えたり、うまくいかなくて落ち込んだりもしました」と繊細な一面も明かした鷲見さん。マネジャーの励ましが助けになったといい、「周りの方々のおかげで頑張ることができています」と笑顔で感謝していた。

 ◇初ドラマでは「今までと逆の作業を」 職業柄の“クセ”に苦戦

 「いろいろな経験をした」と語る鷲見さんは、2020年の締めくくりに「挑戦したいことの一つだった」というドラマ出演の夢も実現させた。鷲見さんにとって初ドラマとなる「アプリで恋する20の条件」は、マッチングアプリを介して描かれる男女6人のラブコメディー。鷲見さんはアプリで出会った男性を思わせぶりな態度で翻弄(ほんろう)する、美しくミステリアスな女性・三上咲子を演じる。

 これまでバラエティー番組の再現ドラマで演技を披露したことはあったが、本格的な芝居への挑戦は今回が初めて。鷲見さんは「役作りもどうすればいいのかまったく分からず、『私で大丈夫かな』ととにかく不安でした」と心境を吐露し、実際に演じてみて「表情から仕草、言葉の間、歩くスピード……そういった細かいところまで意識しないと人って描けないんだなと、率直に思いました」と苦労を明かした。

 そして、特に苦戦したのが話し方だという。「アナウンサーという職業柄、どうしてもセリフををはっきり言いすぎてしまう。でも、そうすると会話にリアリティーがなくなってしまうんですよね。言葉の語尾をあえてはっきり言わないとか、言葉の一つ一つをしっかり言わないとか、今まで教わってきたことと逆の作業をしていくのがすごく難しかったです」と振り返った。

 しかし、「次にドラマに出られる機会があるなら、そのときには成長していたい」といい、「今回、演技に挑戦して、セリフのない動きや表情の作り方を学びました。自分がドラマを見るときにも、そういったポイントを意識するようになり、他の作品を見てもっと勉強したいと思いました」と女優業への意欲を見せる。また、ドラマの現場で飛び交う用語について「分からないものが多いので、あとで聞こうと思って」と話すなど、積極的に吸収しようとする姿勢も印象的だった。

 今後、演じてみたい役柄を聞くと「嫌な女をやってみたいですね(笑い)。再現ドラマで少し経験したことがあるので、もっと本格的になりきってみたい」と声を弾ませ、「どの仕事にも難しいところ、楽しいところがある。演技には苦戦しましたが、ドラマではまた新しい出会いもあり、とても楽しかったです。また機会をいただけたら、ぜひ挑戦したいです」と目を輝かせていた。

 最後に、2021年の抱負を尋ねた。鷲見さんは「フリーになってからは、仕事に対して『来る者拒まず』のスタンスで、“NGなし”で走ってきました。2021年も変わらず、そのままでいたい」と力を込め、「充実した1年にしたいです」と明るい笑顔で締めくくった。念願の初ドラマからスタートを切り、走り続けていく鷲見さんに今後も注目したい。

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