女優の紺野彩夏さんと久保田紗友さんがダブル主演を務める映画「藍に響け」(奥秋泰男監督)が5月21日、公開された。和太鼓を通して成長していく少女たちの青春物語で、紺野さんと久保田さんは、感情をうまく表現できない女子高生を熱演。撮影の約3カ月前からけいこを重ね、吹き替えなしで挑戦した迫力ある和太鼓演奏シーンは見どころの一つだ。主人公・松沢環を演じた紺野さんと、新島マリアを演じた久保田さんに、自身の演じた役や和太鼓シーンの苦労などを聞いた。
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映画はすたひろさんのマンガ「和太鼓†ガールズ」が原作。松沢環はミッション系お嬢様学校へ通い、幼なじみの佐伯美鈴と富裕層らしい日常を過ごしていた。しかし、父の会社が倒産し、バレエも辞めることに。友人にも言えず、行き場のない思いを抱える環は、ふと聞こえてきた音の振動に吸い寄せられる。そこでは、新島マリアが和太鼓をたたいていた。声帯損傷で言葉を話せないが明るく、和太鼓を自分の言葉のようにたたくマリア。マリアの積極的な誘いにより、いつしか心が動かされ、和太鼓部の扉を開いた環だったが……というストーリー。永瀬莉子さん、板垣瑞生さん、小西桜子さん、山之内すずさん、茅島みずきさん、吉田凜音さん、川津明日香さん、山本亜依さんら注目の若手女優、俳優が集結した。
ーー今回の役柄について。
紺野さん:お父さんが事業に失敗してやっていたバレエを辞めなくてはいけないというバックグラウンドがあるので、最初はあまり人と関わろうとしない、何も信じていない状態というか。そこからマリアと太鼓に出会って(マリアに)誘われて、太鼓に出会ったことで心をちょっとずつ開いていって。途中からは熱血になっていく。自分が思ったこと、考えたことが全部正解で、何でもやる子という印象ですね。
久保田さん:マリアは幼い頃に交通事故に遭って言葉を失ってしまって。そこから太鼓に出会って、自分の思いを太鼓を通して伝えたりするようになっていく。周りのことを常に思っていたり、見ていたりする優しい思いやりのある子だなと思います。
ーー和太鼓を打つ演技はいかがでしたか?
紺野さん:(和太鼓が)たたけるようになってから、たたけないように見える演技をしたのですが、(本番では)もともと練習していた太鼓とは違うたたき方になり、結局本番になってみたら初心者と一緒のような感じで、そこは気にせずできました。途中からは、相当努力したんだなということを(演技で)見せないといけなかったのですが、(和太鼓の)師匠にうまく和太鼓がたたける姿勢を教えていただいたので、それで何とかやってみようと頑張りました。
久保田さん:私は自分のたたいている動画を撮ってもらって、見直して、「もっとこうした方がいいな」と、練習しました。もともと体を動かすのは好きで、ダンスもやっていたので、そういうの(うまく見える太鼓のたたき方)をまねする自信はあって、見よう見まねでたたいて。自分のだめなところを探したり、自分の実力でどこまで太鼓がたたけるか、頑張りましたね。
ーー和太鼓の練習で、一番大変だったこと、また楽しかったことは?
紺野さん:(久保田さんと顔を見合わせて)最初だね。慣れていないので、いろんなところをけがするんですよ。たぶん、上手にたたける人は手をけがしないんですけれど、私たちは、バチの握り方を習ってすぐに練習を始めたので、みんな手にマメができて、マメがつぶれて……。
久保田さん:(うなずいて)痛々しかった。(太鼓をたたくのに)慣れるまでが大変でした。みんなで音をそろえるのも、結構時間がかかってしまった気がします。
楽しかったのは、全員の音が重なって、それをたたきながら感じる瞬間です。(演奏が)終わった後の静けさから、「できたよね?」って周りと共有するのが感動というか、なかなか普段味わえない感覚だったので、うれしかったです。
ーー和太鼓部が舞台となる映画ですが、やってみたかった部活は?
久保田さん:あー、ある! 軽音楽部か、吹奏楽部か……。あと、バスケとかはやってみたかったです。茶道部とかもいいな。
紺野さん:あー、かっこいいね! 私は、ベタなんですけれど、部活のマネジャーとかやってみたかった。
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