月とライカと吸血姫:“イリナ”林原めぐみ「人間の愚かさ、そして優しさ」 内山昂輝、日野聡コメントも

「月とライカと吸血姫」の一場面(C)牧野圭祐・小学館/「月とライカと吸血姫」製作委員会
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「月とライカと吸血姫」の一場面(C)牧野圭祐・小学館/「月とライカと吸血姫」製作委員会

 ガガガ文庫(小学館)の牧野圭祐さんのライトノベルが原作のテレビアニメ「月とライカと吸血姫(ノスフェラトゥ)」が10月からテレビ東京、サンテレビほかで放送されることを受けて、吸血鬼の少女、イリナ・ルミネスク役の林原めぐみさんがコメントを寄せた。アニメは架空の超大国間の宇宙開発競争が描かれ、林原さんは「夢と希望にあふれた宇宙開発の裏にある人間の醜さ、愚かさにも注目です」と話している。

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 林原さんは「人種、種族。それは吸血鬼という姿形をかりて、色濃く、今のこの世界にメッセージを投じているように思います。このコロナ禍……。世界共通の痛みと悩みを抱えながらも、やはりあちこちで、生まれている差別。イリナになった私から見えた人間の愚かさ、そして優しさ。あなたは何を見てくれるでしょう」とコメントを寄せている。

 イリナと共に宇宙を目指す青年、レフ・レプス役の内山昂輝さんは「この作品は架空の国を舞台としたフィクションですが、現実の宇宙開発の歴史を踏まえて見ても面白いと思います。そして、人間と吸血鬼という種族の異なる二人が宇宙を目指してどうやって協力していくのか、国家の事情に個人がどうやって立ち向かっていくのかなど、レフたちの奮闘にご注目ください」と話している。

 吸血鬼の生態を研究するアーニャ・シモニャン役の木野日菜さんは、初めて作品を読んだ際に「涙があふれていました」と話し、「その素敵な作品が映像となって、そして、アーニャとして関われることをとても光栄に思います。ずっしりとした世界観の中に、底抜けに明るいアーニャがいることで、少し心が休まるように意識して演じました。どうやって心が動き合うのか、影響し合うのか、映像美と共にお楽しみください……!」とメッセージを送った。

 宇宙飛行士候補生のミハイル・ヤシン役の日野聡さんは「この作品は人間であるレフと吸血鬼イリナ、種族を超えた2人を中心に国家のエゴに翻弄(ほんろう)されながらも宇宙という神秘の場所を目指す若者たちの物語です。私演じるミハイル・ヤシンはその中でも非常に優れた才能ある宇宙飛行士候補生の1人で、彼もさまざまな葛藤のなか宇宙と向き合っていきます。ロマンや夢がふんだんに詰まった作品です」と話している。

 宇宙飛行士候補生のローザ・プレヴィツカヤ役の小松未可子さんは自身が演じるローザを「クールで己にも他人にも厳しい、孤高の人」と表現し、「吸血鬼であるイリナとはぶつかり合うシーンが多かったと思います。アフレコの時は、絶妙な緊張感がこのシーンをより引き立たせてくれました。個人的には、彼女たちにはどこか似た部分があるのでは……と感じています。レフとイリナをはじめとした、さまざまな形の心の交流も一つの見どころだと思います」とコメントしている。

 アニメのオンライン先行上映会が、9月4日に開催されることも発表された。林原さん、内山さん、木野さん、横山彰利監督が出演する。イリナ、レフが登場するPVも公開された。

 「月とライカと吸血姫」は、牧野さん作、かれいさんイラストのライトノベル。架空の超大国間の宇宙開発競争のさなか、有人飛行実験のために連れてこられた吸血鬼の少女と、ある理由から宇宙飛行士候補を落第した青年が共に宇宙を目指す……というストーリー。

 アニメは「Cutie Honey Universe」などの横山さんが監督を務め、牧野さんがシリーズ構成、かれいさんがキャラクター原案、加藤裕美さんがキャラクターデザイン、金子雄司さんが美術監督を務める。「ぼくたちは勉強ができない」のアルボアニメーションが制作する。

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