AKB48岡田奈々:2022年にデビュー10周年 女優業への挑戦に意欲「可能性広げていきたい」 「奪い愛、高校教師」でフルート吹く女子高生に

ドラマ「奪い愛、高校教師」で星野灯役を演じる岡田奈々さん
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ドラマ「奪い愛、高校教師」で星野灯役を演じる岡田奈々さん

 2022年にデビュー10周年を迎える、アイドルグループ「AKB48」の岡田奈々さん。今年9月にリリースされた58枚目のシングル「根も葉もRumor」ではセンターを務め、個人としても年末に4夜連続で放送されるドラマ「奪い愛、高校教師」(ABEMA・テレビ朝日系)に出演、来年2月に舞台「Reading Pop『青い鳥』~メーテルリンク『青い鳥』より~」で主人公を演じることも決まっているなど活躍の場を広げている。女優活動に挑戦し「可能性や振り幅を広げていきたい」と前を見据える岡田さんに、ドラマ出演の感想や、個人としてのこれからについて聞いた。

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 ◇AKB48作品以外で初のドラマ出演 どんな感想も「受け止めて前に」

 「奪い愛、高校教師」は、脚本家の鈴木おさむさんが手がける人気作「奪い愛」シリーズの新作で、高校を舞台に一人の男性教師を巡って婚約者の女性教師、女子生徒、生徒の母親による壮絶な“奪い愛”を描いたドラマ。岡田さんは主人公の星野露子の娘で、蘭桜女学院高等学校に転校してきた生徒の灯を演じる。母の露子役で観月ありささん、蘭桜女学院高等学校の音楽教師で“奪い愛”の真ん中に立たされていく冬野三太役で大谷亮平さん、同じ学校の英語教師であり三太の婚約者の十仲華子役で松本まりかさんも出演する。

 今作で演じる灯が、AKB48メンバーが主体の作品以外では初のドラマ出演という岡田さん。「まさか、あの有名な“奪い愛”シリーズの最新作に自分が選ばれるなんて思ってもみなかったです」と率直な思いを口にする。「びっくりしましたけど、監督から『私を当て書きして書いてくれている部分もシナリオにあるから、自信を持ってね』と言っていただいて。『本当?』と思いましたけど、うれしいお言葉をいただけて良かったです」と笑顔も見せる。

 灯を演じるにあたって、まずしたことはフルートの練習だった。「灯はフルートが好きな女子高生という役だったので、まずはお芝居よりも何よりも、フルートの練習を始めました。毎日、フルートを持ち帰らせてもらって練習をしていましたね。吹くのは初めてで、『ドレミファソラシド』をイチから覚えました。難しかったです(笑い)。でも芝居も未熟者なので、せめてフルートだけはちゃんとドレミが分かるように……。毎晩、携帯に『何日目です』という動画を撮って記録していました」と振り返る。

 灯は、母親と自分を捨てて逃げた父親のせいで、他人を信用できない奥手な性格の持ち主だが、恋をしてからは徐々に心を開くようになる……という役どころ。意識していたのは、印象の変化だったという。「まず、暗くて周りを寄せつけない冷たい雰囲気を出して、でも先生に恋をしてからは心が開けてきて、柔らかいピュアな部分の灯ちゃんが出てくる……という変化を意識しました」と岡田さん。家では鏡を見ながらせりふを言うなど練習し、「とにかく迷惑だけはかけないようにと、せりふだけは本当にきれいに覚えていきました」と明かす。

 撮影を終えて「映像のお芝居の難しさを感じました」といい、放送前の今は不安な心境だと吐露するが、予告映像を見て、安堵する思いもあった。「思っていた以上にすごくワクワクするものになっていて、ちょっと安心しました。シナリオとしては最高に面白いんですけど、自分が演じることで面白さが半減しているんじゃないか、と不安だったんです。だけど予告の段階では大丈夫そうだったので(笑い)。ファンの方の反応も気になるし、世間のみなさんがどう感じられるかちょっと怖いんですけど、どんな感想を言われたとしても、受け止めて前に進みたいと思います」と前向きに語る。

 ◇理想のアイドル人生を貫いていきたい

 灯は、ある意味極端な性格でもあり、「やると決めたらとことん真っすぐ」な“貫き通す心”を持っていると岡田さん。その一直線な姿勢は、自分自身にも似ているところがあると共感する。「私もAKB48に入ってからは、AKBのことしか考えずに生きてきたので、そういうところは似ています。10代のころはのめり込みすぎて、悩んで、ちょっと休んじゃった時期もあったんですけど……。でも、それぐらい『AKB人生に命かけるぞ』という気持ちでやってきたので」とAKB48へかける思いの強さを語る。

 今作のほか、来年2月には舞台「Reading Pop『青い鳥』~メーテルリンク『青い鳥』より~」で主人公チルチル役を演じることも決まっているなど、個人の活動の幅を広げている印象だ。岡田さん自身も今作を経て、より可能性を広げたいという思いが強まったという。

 「今までアイドルとしてステージで培ったものを生かして女優業を頑張ることで、一番好きな歌にも良い影響があると思うので、ドラマをはじめ、舞台朗読劇やミュージカルなどいろいろ挑戦してみて、自分の可能性や振り幅を広げていきたいな、と思いました」と岡田さん。「これからも、もし機会をいただけるのならば、いろんなお芝居に挑戦していきたいなという気持ちはありますし、歌もバラエティーも、食わず嫌いせずにいろんなことに挑戦して……2022年は、自分がどんなふうに生きていくかを考えられる年にしていけたらと思います」と今後を語る。

 来年にはデビュー10周年を迎える。岡田さんは「人生の多くをAKB48で過ごしていることになります」とほほ笑み、「でも、中学生のころにAKB48と出会っていなかったらこんなふうにはなっていないので、人生を変えてくれたAKB48に感謝していますし、AKB48の活動で出会えた人や、好きになったもの、見られた景色がたくさんある。これからも感謝しながら、自分の理想のアイドル人生を貫いていきたいですね」と力を込める。

 来年は自身にとって節目の年になるが、まだ“卒業”は考えていない。「いずれは旅立っていくんだろうな、という意味ではもちろん卒業は考えるんですけど、今はまだ自分が成長している途中だと思っているので、10周年という節目だからといって『辞めます』ということはないです。まだまだファンのみなさんと夢を見ていきたいし、いろんな夢を見て、いろんな夢をかなえていく予定なので……まだですね(笑い)。まだ、もっと頑張らせてほしいですね」と岡田さん。アイドルに女優にと幅広く活躍する岡田さんのこれからに、ますます注目だ。

 ドラマは、テレビ朝日で12月27日深夜0時15分から第1話、28日深夜0時15分から第2話、29日深夜0時40分から第3話、30日深夜0時50分から第4話を放送。ABEMAでは27~30日の各日午後9時に配信。地上波での放送終了後には、全話を独占見逃し配信する。

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