玉木宏:20代から大きく変化した“責任感” 今は「若いときよりもっと面白くなっている」 主演ドラマ「だから殺せなかった」新聞記者役への思いも

WOWOWの連続ドラマ「連続ドラマW だから殺せなかった」で主演を務める玉木宏さん
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WOWOWの連続ドラマ「連続ドラマW だから殺せなかった」で主演を務める玉木宏さん

 1月9日午後10時から放送・配信がスタートするWOWOWの連続ドラマ「連続ドラマW だから殺せなかった」で主演を務める俳優の玉木宏さん。ドラマは連続殺人犯と新聞記者の前代未聞の“紙上戦”を描いた作品で、玉木さんは連続殺人犯に言葉で立ち向かおうとする新聞記者の一本木透を演じる。46歳の中年男性を演じるにあたり、“くたびれた感じ”を大事にしたという玉木さんは、「今だからこそできる作品なのかなと思いました」と語る。自身もまもなく42歳になる玉木さんにドラマへの思いや若いころから変化した意識などを聞いた。

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 ◇“くたびれ感”を大事に 「今だからこそできる作品」

 ドラマは、「第27回鮎川哲也賞」で優秀賞を受賞した一本木透さんの同名小説(東京創元社)が原作。心に傷を抱えた太陽新聞社の記者、一本木(玉木さん)の元に「俺の殺人を言葉で止めてみろ」と書かれた手紙が届く。そこには、首都圏を震撼(しんかん)させる無差別連続殺人の犯行が詳述されていた。さらに、犯人は一本木を指名し、新聞紙上での公開討論を要求。新たな殺人を予告する犯人に対し、一本木は報道記者として言葉の力で立ち向かおうとする……という内容。

 今作について、「すごく生っぽい作品」という玉木さん。「映像的な派手さはないんですが、地に足がついていて、リアリティーがある。そういう感覚が出せればいいなと思いました」と撮影前の思いを語る。

 演じる一本木は、心に傷を抱えた新聞記者。玉木さんはそんな一本木について「孤独を感じる人物だなと思いました」と印象を明かす。一本木を演じるうえで、実際の新聞記者の所作などを役作りの参考にしたという。「部下の大熊がメモ帳を持ってメモするようなスタイルで、一本木は見聞きしたことをインプットする人間。その辺の生っぽさも大事にしたいと思いました」と語る。

 また、46歳の中年男の一本木を演じるうえでは“くたびれた感じ”を大事にした。「一本木は、そんなに洗練されていない感じですね。20年前から同じ鞄を使い続けているんです。最初は硬い皮でしたが、それがだんだんくたびれていく。時代に合わせて洗練されてはいかない、そう人物像を作り上げていきました。自分の実年齢よりちょっと上なんですが、白髪も生かした方が今回の役に近いんだろうなと思いました」と考えを明かす。

 監督を務めた権野元さんのことは、助監督時代からの知り合いだという玉木さん。「僕の若いころも知っているので、時代を経て、今の“枯れ感”を使ってくれたのかなと思います」と想像し、「これが30代前半のころだと、また全然違うと思う。企業の中である程度実績を積んでいる人、という役は、現実味がないと演じるのは難しいと思うので、『今だからこそできる作品なのかな』と思いました」とほほ笑む。

 ◇若いころと大きく変わった「責任感」

 今作で、葛藤しながらも歩みを進める記者を演じる玉木さん。同役を演じるうえで「職責をまっとうすることの意味を考えずにはいられない」という玉木さんに、若いころと現在を比べて、自身の仕事観や職責についての変化を聞いてみた。

 「大きく変わったのは責任感だと思います。20代は、主演を務めても今と比べたらそれほど責任感はなかったと思います。今は主演という立場を演じさせてもらう上で、自分自身に何かがあってはいけないな、と思っています」と玉木さん。また、そうした責任ある立場になった今、今作の撮影を通じて「自分が何をすべきかすごく考えさせられた」という。

 「芸能界に憧れて俳優になりましたけど、いいときも悪いときもあって。過去にはバイトもしながらやっていて、正直『辞めようかな』と思ったときもありました。でも最初に抱いた夢をあきらめて、そこで辞めたら二度と戻れなくなる、という思いもあって」と若いころを振り返る。「今は(デビューから)23年ぐらいたって、培ってきた時間が経験値となって、若いときよりもっと面白くなっているし、メディアを通して作品を残していく意味も感じるようになっている。若いときには職責についてそれほど感じていなかったけれど、今は、自分自身がある程度コントロールして、こういう世界を動かしていかなければいけない立場になりつつあるのかな、と思っています。何を自分がすべきか、すごく考えさせられた作品でした」と話す。
 
 今は、日本発の、世界に認められる作品を作りたいという目標も持っている。「この間も現場で、今の日本の映像業界がどういうものを作るべきか、という話をしたんです。たとえば海外のモノを模写しても、二番煎じ、まねでしかないので、日本だからできるものを作ればいい。時代劇などは特にそうだと思うのですが、それに限らず、日本中のいいスタッフ、キャストが集結したら、世界の人がもっと認めてくれるモノが作れるのではないかと。そういうビジョン、夢を持っています」と笑顔を浮かべて野望を語る。

 最後に、40代になってまもなく2年が経過する玉木さんに、改めてこれからの展望を聞いてみると、「のびのびと、キラキラと生きている先輩方がたくさんいるので、いざ自分も50代になったときにそう見られるようになれれば。変に背伸びすることなく、そのときどきを楽しんでいれば、きっとそういう状態になると思う」と玉木さん。「今はいい経験をたくさんさせていただいているので、変わらず経験を積ませていただけたら、そうなれるのかな、と。それで、50代になって『40代はこうだったな』と振り返ったとき、変化していることに気づけたらいいなと思います」と願望を語ってくれた。

 「連続ドラマW だから殺せなかった」は全5話で、第1話は無料放送。

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