福原遥さん主演のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、人気キャラクターの浦一太を演じている若林元太さん。子供時代の“ちび一太”こと野原壱太君からバトンを受け継いだ若林さんが、オーディションの裏話、人気キャラを演じることへの思いを明かした。
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若林さんは、1994年8月29日生まれ、静岡県出身の28歳。5~10歳のころは子役としても活動していたが「レッスンや仕事で友達と遊べず、静岡から東京に行くのが嫌で」と一度は芸能界と距離を置いたことも。その後、サッカーに打ち込むが、高校時代のけがで断念。進路に悩み、18歳の時に、再び俳優業にチャレンジすることを決断した。
その後は、ドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系)、「ドラマ10 この声をきみに」(NHK)、「やすらぎの刻(とき)~道」(テレビ朝日系)、映画「帝一の國」「AWAKE」などに出演してきた若林さん。
「舞いあがれ!」で演じている一太は、舞(福原さん)の母・めぐみ(永作博美さん)の同級生だった浦信吾(鈴木浩介さん)の息子。舞とは子供のころに五島で出会い、仲良くなった。
子役の“ちび一太”こと壱太君の好演も相まって、すぐさま人気キャラとなり、若林さんが成長した一太として“再登場”した際には、子供のころの面影たっぷりで「キャスティング天才」「違和感ないのさすが」とSNSは沸いた。
一太役はオーディションを経て決まったという若林さんだが、「実は航空学校編のオーディションだったんです。それこそ、吉田学生や水島学生との掛け合いもありましたね。結局、航空学校には行かないことになりましたが、一太役に選んでいただくことができました」と明かす。
自身が“朝ドラ俳優”になったことは、「最初は実感がありませんでした」と言うも、「衣装合わせや、本読みのために大阪に行くようになり、少しずつ実感していきました。現場にはアイドルの方や歌手の方もいらっしゃって、いろいろな方がいて驚きました。我に返ると『これが朝ドラか!』と思うことがありますね」と語った。
優しさや素直さ、舞を思う気持ちに多くの視聴者が心打たれ、一躍人気キャラクターとなった一太。若林さんは「台本を読んだ時点で、舞ちゃんと一太君の物語がすごくすてきだなと感じていたので、最初からプレッシャーがありました。子供時代の一太君の放送を見たらすごく盛り上がっていたので、正直ドキドキで自分の一太を見るのが怖かったです(笑い)」と明かす。
それでも「いろいろな方から『良かったよ』『一太君』と言っていただいて、すごくうれしかったです」と視聴者の声が力になっている。
この愛されキャラのベースを作ったのが“ちび一太”こと壱太君。若林さんは子役たちの本読みにも参加し、「すごく可愛くて、元気で明るかったです。優しい空気に包まれていたので、この空気感を大事にしようと思いました。壱太君の『舞』の呼び方は特徴があったので、そのままふんわりと持っていけるように意識をしました」と野原君が大事にしたものをしっかりと受け継いで、今の演技に生かしている。
視聴者からも「優しい時間が流れている」と好評の五島編。若林さんは「ときどき入る五島の景色がいいですよね。あとは、コロナ禍で自分も仕事がどうなるのかな?と焦ったことがありましたが、『自分のペースでいいんだよ』と言ってくれている感じがします。それもあり、優しい気持ち、頑張りすぎなくていいのかなという気持ちにさせてくれるんだと思います」と魅力を語る。
そして「あとは祥子ばんなの言葉ですよね(笑い)。僕も毎回泣いています。ばんばの言葉こそ、いまみんなが求めているものなのかなと感じます」と話した。
一太役との出会いは「これまでの役者人生で間違いなく一番大きな出会い」と断言。「一太を演じて、視聴者の皆さんに応援していただける喜びを感じました。『周りの人を幸せに』と言ったら大げさかもしれませんが、『こんな人いるよね』と皆さんの近くに感じられるような役者になりたいです。それは一太と出会えたから感じるようになりました」と目指す役者の姿も見いだすことができた。
子供のころは「嫌だった」という芸能界だが、「今は好きです」と笑顔を見せる。「ご飯を食べられなかったり、きついこともたくさんありました。それでも続けているのは、やめられない、やめたくない魅力があるからだと思います」と話す。
若林さんは、養成所時代の同期5人からなる演劇ユニット「CoZaTo × (コザト)」でも活動中。メンバーの鈴木浩文さんは、スーパー戦隊シリーズの「暴太郎(あばたろう)戦隊ドンブラザーズ」で、戦隊史上初の男性ピンクとなるキジブラザー/雉野つよしを演じている。
「一番近くにいる存在が戦隊メンバーに選ばれたことに火がつきました。僕も今年頑張ろうと思っていたときに『舞いあがれ!』への出演が決まりました。身近にいる仲間、マネジャーさん、事務所の社長たちの存在が、頑張りたいと思える力になっています」とモチベーションを高く持ち、役者の仕事にまい進する。
今後の「舞いあがれ!」については、「五島編に流れる空気や優しさを、キャストの一員として届けられるように頑張ります。僕もまだ出ますので(笑い)。楽しみにしてください」と笑顔で視聴者に呼びかけた。
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