1988年~1996年にマンガ誌「モーニング」(講談社)で連載されたかわぐちかいじさんの人気マンガ「沈黙の艦隊」が俳優の大沢たかおさん主演で実写映画化されることが1月25日、明らかになった。同日に開催されたAmazonの動画配信サービス「Prime Video」のイベント「Prime Video 新年発表会:Meet the Producers 2023」で発表された。Prime videoが日本の劇場版映画を製作するのは初。大沢さんが主人公の艦長・海江田四郎役を務め、映画「ハケンアニメ!」などの吉野耕平さんが監督を担当する。今年の9月29日に公開される。
原作の「沈黙の艦隊」は、累計発行部数3200万部の人気マンガ。日本近海で発生した海難事故で海上自衛隊の潜水艦「やまなみ」が沈没し、艦長の海江田四郎二等海佐を含む乗員76人の生存が絶望視されるが、実は乗員は日米が極秘に作った原子力潜水艦の乗員に選ばれており、事故は彼らを乗務させるための偽装工作だった……という内容。1990年に第14回講談社漫画賞一般部門を受賞し、1996年にはアニメ化もされた。
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映画「沈黙の艦隊」は、映画「キングダム」シリーズなどを手掛けた制作プロダクションのクレデウスが制作。日本で初めて海上自衛隊・潜水艦部隊の映画撮影協力を得て実際の潜水艦を使用しており、リアルな艦体と現代のVFX技術が融合した海中アクション・エンターテインメントを制作する。大沢さんは主演と共にプロデューサーも務める。
発表会に出席した大沢さんは「映像化不可能と言われたこの『沈黙の艦隊』、30年という時を経て、令和の今、挑戦させていただいています。これは今やるべきものだと信じていますし、描かれたかわぐち先生に喜んでもらえるように、原作ファンの方、そしてまだ原作を知らない人たちも、劇場を出る時に言葉を失うような、新しい力のある日本映画を見せられればと懸命に頑張っていますので、楽しみに9月まで待っていただけたらと思います」とコメント。
原作者のかわぐちさんは「最初に実写映画にしたいと話が来たとき、『なんと無謀な』という気がしました」と明かしつつ、白い制服、軍帽の大沢さんを見たときの印象について「『あ、海江田がここにいた』と納得しました」と回顧。「今は、早くできあがったものを見てみたい、という期待が膨らんでいます」と思いを明かした。
発表会ではティザー映像も公開。大沢さん演じる海江田が「地球の70%は海だ。これほど広大な海を前にして、どうして人は争うのだろうか」というせりふや館内を見つめる姿、海上自衛隊の潜水艦などを収めた映像がお披露目された。発表会には共にプロデューサーを務めるクレデウス代表取締役の松橋真三さん、アマゾンジャパン合同会社Prime videoジャパンカントリーマネジャーの児玉隆志さんも出席した。
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