大沢たかお:黒い船で道頓堀に! 「沈黙の艦隊 北極海大海戦」に「全てを込めた」 SNS“大沢たかお祭り”に言及も

映画「沈黙の艦隊 北極海大海戦」の大阪プレミアイベントに登場した(左から)吉野耕平監督、上戸彩さん、大沢たかおさん、津田健次郎さん
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映画「沈黙の艦隊 北極海大海戦」の大阪プレミアイベントに登場した(左から)吉野耕平監督、上戸彩さん、大沢たかおさん、津田健次郎さん

 かわぐちかいじさんの人気マンガを俳優の大沢たかおさんが主演とプロデューサーを務めて実写化した「沈黙の艦隊」シリーズの映画第2弾「沈黙の艦隊 北極海大海戦」(吉野耕平監督、9月26日公開)のプレミアイベントが9月9日、大阪・道頓堀川で行われた。大沢さん、上戸彩さん、津田健次郎さん、吉野監督が、劇中に登場する原子力潜水艦・やまとを模した黒い船に乗って登場し、集まった約4000人から大歓声がわき起こった。

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 キャスト陣は、さわやかな白い衣装に身を包んで登場した。やまと艦長の海江田四郎を演じる大沢さんは「大阪はすごく熱い街」と会場をぐるりと見渡しつつ、9月7日に阪神タイガースが2年ぶりのセ・リーグ優勝を決めたとあって「おめでとうございます!」と祝福。「そんな熱い大阪に『沈黙の艦隊』チームと来られて、本当にうれしく思います」と晴れやかな声を響かせ、大きな拍手を浴びた。

 フリージャーナリストの市谷裕美役の上戸さんも「大阪、最高!」と切り出し、「大阪に来るとポジティブな気持ちになる。とにかくエネルギッシュ」と魅力を語った。キーマンとなる政治家・大滝淳役を演じた津田さんは、大阪出身といい、「ほんまによう、その辺りをウロウロしていたので。まさかこの川で皆さんとお会いできるとは思わなかったので、うれしい限りです」と関西弁で喜びをにじませた。吉野監督も大阪出身で、最新作を引っ提げた“凱旋”に感激しきりだった。

 最新作では、原作随一のバトルシーンである北極海大海戦と、原作の連載当時にテレビ特番が組まれるほどの社会現象となったやまと選挙が描かれる。大沢さんは「全てにパワーアップを感じている。ぜひ映画館で体感していただきたい」と完成作に自信をのぞかせ、「前作、そしてドラマも大阪の方にすごく評価していただいたということもあって、今回お邪魔させていただきました」とあいさつした。「見どころだらけ。海では、海江田が艦長として北極海の下で戦い、地上では総選挙での戦いがある。2時間、戦いっぱなしのものすごく熱い作品。大阪の方にも楽しんでほしい」と力を込めた。

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 上戸さんもパワーアップを実感したと続き、「見ていて、呼吸を忘れました。すごく迫力があって、ドキドキしっぱなし」と太鼓判。「ドカーン! バーン! バシャーン! バリバリー!という感じなので、(大阪の方も)好きだと思います」とちゃめっ気たっぷりに語り、会場の笑いを誘った。津田さんは「僕の役は、政治パートでの戦いを繰り広げています。静かな、でも心の中はバリバリ熱く燃えているような戦いを繰り広げている」と陸と外、同時に進行していく戦いを堪能してほしいとアピールしていた。

 司会から、大沢さんが映画「キングダム」シリーズで演じた王騎将軍の画像にコメントをつける“大沢たかお祭り”がSNS上でにぎわったことに触れられる一幕もあった。上戸さんが「王騎将軍は表情豊かなキャラクターだけれど、海江田四郎にコメントを添えるのは難しいと思います。皆さんの腕が試される」と想像すると、大沢さんは「なぜ祭りが始まったんだろう。皆さんが楽しんでいるなら」と目尻を下げ、「海江田という役は、ほぼ動かない。表情もほぼ変わらない。ワンシチュエーションしか提供できない」と苦笑い。息の合ったやり取りに会場も大きな盛り上がりを見せた。

 続いて一行は、TOHOシネマズなんば(大阪市中央区)へ移動し、今作の試写会にサプライズで登壇。劇場には、悲鳴にも近い歓声が響き渡った。大沢さんは、これから映画を見る観客に向けて「できたてホヤホヤの作品を見ていただける。ドキドキ、ワクワクしています」と高揚感を口にした。今年は大阪に来られる機会が多いという上戸さんはいつも食べ物も楽しんでいるといい、この日も「たこ焼きをいただきました」、津田さんも「食べました」とにっこり。津田さんが話すと「うわあ……」と会場からうっとりとした声も漏れ聞こえるなど、その低音ボイスで大阪のファンも魅了していた。

 舞台あいさつでは役柄についてたっぷりと紹介する機会もあり、上戸さんは「前作で市谷は、大きな会社に勤める一人のキャスターだった。今回は、自分の足で取材をするフリージャーナリストとして全責任を負うプレッシャーの中で生活をしている。家族背景など、より(市谷の)人間性を演じることができてありがたかった」と語った。津田さんは「原作を元々読んでいたので、『おうっ……、大滝って……!』となりました」とオファー時の率直な驚きを振り返り、「かなり重要な役なので、一瞬緊張をして。でもすごくうれしいなと、楽しくやらせていただこうと思いました」と話した。

 プロデューサーも務めている大沢さんは「前作を超えるのがテーマ」と話し、「原作ファンの方からすると、一番大事なブロック。勝負どころだと思っている。プロジェクトとしてもこのブロックを必ず喜んでいただかないと、次も続かないだろうと心を込めて作った。できる全てを込めた」と並々ならぬ思いで挑んだという。

 続けて、大沢さんは「かわぐち先生にも見ていただき、『完璧以上に完璧だった』というお言葉をいただいた。生みの親でもある先生にも喜んでいただいた」と原作者のかわぐちさんからの賛辞を紹介しながら、「日本だけではなく、世界でも受け入れられることを目指してやってきました。海江田は、主人公のようで主人公ではない。いろいろな人たちに影響を与え、同時に見ていただく皆さんに何かを伝えようとしている人物なんだと改めて感じています」と思いを語り、大きな拍手に包まれながら大阪プレミアイベントは幕を閉じた。

 イベントを終え、上戸さんは「皆さんが、すごい笑顔で手を振ってくれたのでうれしかったです」と喜び、津田さんは「やまとを模した船をよく作ってくれたなと。(紙吹雪の)雪も降らしてくれて、とてもうれしかったです」としみじみ。大沢さんも「大阪の方はすごく熱狂的で、本当にいい時間でした」と感無量の面持ちだった。

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