クラユカバ:塚原重義監督のオリジナルアニメ 2024年4月12日劇場公開 成田良悟シナリオ原案の「クラメルカガリ」も

アニメ「クラユカバ」(左)と「クラメルカガリ」のビジュアル(C)塚原重義/クラガリ映畫協會
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アニメ「クラユカバ」(左)と「クラメルカガリ」のビジュアル(C)塚原重義/クラガリ映畫協會

 アニメ「端ノ向フ」やバンド「SEKAI NO OWARI」のライブ演出アニメなどを手がけてきた塚原重義監督のオリジナルアニメ「クラユカバ」が、劇場版アニメとして2024年4月12日に公開されることが分かった。同作は序章が制作され、2021年に塚原監督の作品の上映会で上映された後、“全編”を制作。「2023年ファンタジア国際映画祭」の長編アニメーション部門の観客賞・金賞を受賞するなど国際的な映画祭で高い評価を集め、日本で凱旋(がいせん)公開されることになった。

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 「クラユカバ」は、奈落の闇の奥底で、主人公で探偵の荘太郎が集団失踪の謎を追う。2018年にクラウドファンディングを実施し、パイロット版の「クラユカバ パイロットフィルム」を制作。2020年に第2回クラウドファンディングを実施し、約1570万円の支援を受け、長編アニメを制作することになった。

 人気ライトノベル「デュラララ!!」などの成田良悟さんが手掛けた「クラユカバ」のスピンオフ小説を原案とした劇場版アニメ「クラメルカガリ」が制作され、「クラユカバ」と同時公開されることも発表された。「クラメルカガリ」は、炭鉱の町・箱庭で、日々迷宮のように変化する町を地図に記す地図屋を営む少女・カガリを中心としたストーリーとなる。声優の佐倉綾音さんが主人公・カガリを演じることも発表された。「クラユカバ」「クラメルカガリ」のティザービジュアル、特報も公開された。

 「クラユカバ」の主人公・荘太郎の声優を務める講談師の神田伯山さんは「序章に引き続き、荘太郎役を務めさせていただくことになり、大変光栄に思っております。映像の美しさとキャラクター、さらには脚本の面白さ。塚原監督初めての長編映画で『2023年ファンタジア国際映画祭』観客賞・金賞を受賞されて順風満帆です。しかし肝心の皆様のお目にかかるのはこれからです。私自身も映画館で見るのがとても楽しみです。ぜひ、いろいろな思いをのせた映画が皆様に届きますように」とコメントを寄せている。

 「クラユカバ」のタンネ役の黒沢ともよさんは「序章の公開からもう2年と聞いて、驚きました。早くこの先が見たいと、ずっとずっと願っていたので、ついに公開が決まって本当にうれしいです。大尊敬なスタッフ・キャストの皆様とものづくりを共にできたことを光栄に思います。監督の脳をのぞき見るような特別な時間を、どうぞ、楽しみに!」と呼びかけた。

 「クラユカバ」のサキ役の芹澤優さんは「ついに、長編が完成いたしました!! 序章がかなり謎の残る終わり方で、サキもどうなっちゃうの??というラストだったので私個人としても長編の収録をとても楽しみにしていました! アフレコのタイミングでは絵がほとんど完成していて、サキのまさかの姿での登場にびっくりしました。とっても可愛かったです! ふとした表情から読み取れるサキの気持ちがとてもいとおしくて、より大好きになりました。不思議で抜け出せない魅力がたっぷりの映画『クラユカバ』ぜひお楽しみください」と話している。

 「クラメルカガリ」の主人公・カガリ役の佐倉さんは「オーディションの時にいただいた資料を見て『私の大好きな世界だ……』と感じたので、その世界にカガリとして入っていけることをとても楽しみにしています(戻ってこられなくなりそうで、すこし怖くもあります)。セピアで不思議な塚原作品を、ぜひいっしょに体感してください」と語っている。

 塚原監督は「クラユカバ」について「もとは自主制作として始まりクラウドファンディングで育ったこの作品が、海外映画祭を経て国内劇場公開されるに至りました。長く厳しい道のりでしたが、感慨深い限りです。苦しい時期にご助力いただいた諸氏にお礼申し上げます」とコメント。「クラメルカガリ」については、「直近作『クラユカバ』にて集まった最高の制作チームで、引き続き一から新作に挑む……という大変ありがたい機会をいただきました。また、当方の過去作からさまざまな小ネタを拾ってくださったシナリオ原案の成田先生との仕事は大変刺激的でありました。重ねてありがたい限りです」と話している。

 成田さんは「クラユカバ」について「塚原監督がこれまでの作品の中で積み上げてきた世界観の中でも、生々しさと幻想的な非現実感が絶妙な形で混在する一作です。まさに先に何があるか分からない、未知なる『クラガリ』を前にした人々が味わう恐怖と不安、そして高揚感の揺らめきを味わえる至上の映像体験です!」と魅力を語っている。

 「クラメルカガリ」については「『クラユカバ』のクラウドファンディングに支援させていただき、そのご縁でスピンオフ小説を書かせていただくことになったのですが……その小説があれよあれよと映像化となり、私自身がクダギツネにつままれたような感覚です! クラガリの手前で踏み止まり日常を過ごす人々を描いた拙作が原案となり、塚原監督の細やかな監修とアレンジにより新しい映像活劇になった本作ですが、監督の過去作FLASHムービーで熱狂したファンの方々に楽しんでいただけたなら幸いです……!!」と話している。

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