めぐる未来:原作者・辻やもりが明かすドラマ化への思い 萩原利久&早見あかりは「イメージ通り」

「めぐる未来」の作者の辻やもりさん(c)辻やもり/芳文社/ytv
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「めぐる未来」の作者の辻やもりさん(c)辻やもり/芳文社/ytv

 俳優の萩原利久さん主演の連続ドラマ「めぐる未来」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)。辻やもりさんのマンガが原作で、感情の起伏を引き金に“過去へ戻る病”を抱える襷未来(萩原さん)が、妻・めぐる(早見あかりさん)の転落死をきっかけに過去へ戻り、死の真相に迫る“考察型サスペンス”だ。SNSでは「犯人が1ミリも想像つかん!」「犯人は未来を苦しめるのが目的?」 「犯人誰なんだ!」などと考察が繰り広げられている。読売テレビのウェブサイト「読みテレ」で、原作者の辻さんが、ドラマ化への思いを語った。

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 ◇“ここだけは残してほしい”ところも

 辻さんはドラマについて「視聴者として純粋に楽しもうと思ったのですが、自分の作品の映像化ということで、見守りつつ、毎回ドキドキしながら見ています。原作で描かれた場面やせりふや感情が再現されてることに、とても感謝しています」と語る。原作とドラマでは異なるところもあるが……。

 「まず主役のお二人が、すごく未来とめぐるの感じを再現されているので、細かい部分がマンガと違っても全然気にならないです。あの二人を自分も大事にしながらマンガを描いていたので、萩原利久さんと早見あかりさんによって再現されたことで、説得力や納得感がどの場面もありますね。めぐるの会社の社員の方たちも、もっと違う感じでアレンジされるのかなと思っていて、それはそれで個人的に楽しみだった部分なんですけど、いい具合に実写化されていて、しかもそれぞれのキャラの個性をしっかと表現していただきながら活躍の場面の増やしていただいているので、見ていてとても楽しいです」

 萩原さん、早見さんについても「イメージ通りだし、お二人をもっと見たいと思っています。ドラマ化はほかの人の手が加わるものなので、違いや変化を楽しみたかったんですが、脚本の段階で、 未来とめぐるのマンガにないせりふややり取りがあって、それを映像で見て、自分の中にある二人が言いそうなことをちゃんと脚本の中で落とし込んでもらってるので良かったです」と絶賛。

 「脚本を読むこと自体が初めてで、ドラマ制作に携わってきたわけでもないので、完成図っていうのがやっぱりイメージしづらかったです。なので最初の段階である程度脚本家の方の中にある未来とめぐるを自由に推し進めてもらう部分と“ここだけは残してほしい”という部分の線引きだけお願いしました」とドラマのスタッフを信頼しているようだ。

 ◇なぜ“タイムリープもの”に?

 同作は、なぜ“タイムリープもの”になったのだろうか?

 「マンガの題材を考えるときに、担当編集の方から“タイムリープもの”と言われて、最初全然乗り気じゃなかったんです。タイムリープの作品自体はすごい好きなんですけど、自分が描くとなった時に、過去に戻ってやり直すって嫌だなっていうところから出発して、タイムリープすることで過去をやり直すということへの嫌悪感とかを書き連ねたものを担当編集に見てもらって、そこまで嫌いっていうことは逆に書いたら新鮮なのかなと思って書き始めたのが最初ですね。 過去に戻ってやり直してハッピーエンドを見るのはすごく好きなんですが、僕が描くにあたってその内容は嫌というか、あまりにもだなっと思いました」

 自身の経験も作品に生かされている。

 「マンガの話がある前から、病気をした経験をいつかマンガにしたいって思っていた中で、タイムリープとくっつけてみてもいいのかなということで、未来のタイムリープする病気という設定が作られました。担当編集に最初見せた時も反応が良かったので、それで書き始めました」

 原作、ドラマのファンに向けて 「とにかくエンタメとして面白く仕上げてもらっています。サスペンスの部分をいろいろ考えながら楽しみつつ、めぐると未来の二人の話として、いい話だったなと最後まで見終わった時に思ってもらえるとうれしいです。原作を読んだ人も絶対楽しめる内容になっていると思うので、もう楽しんでって言うのが一番ですね」と語った。

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