3月15日に公開される映画「恋わずらいのエリー」(三木康一郎監督)で、妄想大好きな女子高生・市村恵莉子(エリー)を演じる原菜乃華さん。妄想力豊かなエリーについて、「自分に似てるなーと思いました」と話す原さんに、エリーと自身の共通点や、恋愛観などについて話を聞いた。
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映画は、藤ももさんがマンガ誌「月刊デザート」(講談社)で連載した同名マンガが原作。“恋わずらいのエリー”の名で、SNS上で学校イチのさわやか王子、近江章(通称オミくん、宮世琉弥さん)との妄想をつぶやくのが日課のエリーは、ある日、オミくんが実は口が悪いウラオモテ男子であることを知ってしまう。しかも、自分の超恥ずかしい妄想が彼にバレてしまい、絶体絶命の大ピンチに。しかし、オミくんはそんなエリーを面白がり、まさかの急接近。最初はオミくんの裏の顔にショックを受けたエリーだったが、 彼の飾らない素の部分を知っていくうちに、恋心も妄想もどんどん膨らんで……と展開する。
本作で初めて恋愛映画で主演を務めた原さんは、撮影を振り返り「次はどうしよう、といろいろ模索しながら演じていました」と明かす。
「妄想中は変顔をしなきゃいけないシーンがたくさんあるので、パターンが決まってしまって……。監督から『もうちょっと別のパターンを』と毎日挑戦状をたたきつけられていたので、『よし! やってやろう。モニター前にいる監督を笑わせてやろう!』という気持ちで現場に入ってました。鏡を見ながら変顔の練習もしましたし、朝に顔をストレッチしてから、『あいうえお』と大きい声で言って、表情筋を動かしていました」と苦労を語る。
劇中では、学校中の女子が憧れるオミくんに想(おも)いを寄せるエリーを演じているが、原さん自身は「すごく奥手」なのだという。
「私だったら、多分、それ以上好きにならないようにすると思います。話しかけられないとか、近づけないとか……そんな域だと思います。遠くから眺めているのが精いっぱいです」
エリーは妄想力豊かで、真っすぐに突き進む姿が印象的なキャラクター。原さんは「自分に似てるなーと思います」と明かす。
「好きなことに没頭する熱量がすごく高いところは、共通している部分かもしれません。私の場合は、お芝居や映像作品が好きですけど、エリーの場合はオミくん。あの熱量で自分の好きなものを追及するのって、なかなかできることではないし、そういうところが彼女の魅力だなって思います。引っ込み思案だけど、純粋でとにかく行動力がある。思い切りの良さに憧れます」
また、原さん自身もよく妄想をするといい、「現実世界よりも妄想空間にいる時間のほうが長い日も全然ある気がします」と笑う。普段は「別にそんなこと考えなくてもいいのに」と思うようなことばかり考えてしまうそうで、最近した妄想について質問すると、とてもユニークな返答が返ってきた。
「甘い食べ物としょっぱい食べ物って、交互に永遠に食べ続けられますよね。だから、甘い食べ物としょっぱい食べ物を組み合わせようって、一番最初に発想した人は誰なんだろう? とか、ポテチにチョコをかけたお菓子ってすごくおいしいけど、ポテチとチョコに変わる、新しい甘じょっぱい組み合わせって何だろう? とか……。そんなくだらないことばかり考えてしまいます」
そんな原さんに、「恋わずらいのエリー」の魅力について聞くと、「オミくんとエリーが本当にピュアで、こういう恋愛ってすてきだなとキュンキュンしました」と笑顔を見せる。
特に印象に残ったシーンは、オミくんが、エリーの頭からジャージーをすっぽりかぶせ、おでこにジャージー越しにキスをする“ジャージキス”のシーンだといい、「すごく面白かったですし、新しいなと思ったので、ぜひ注目していただきたいです」と呼びかけた。
最後に、「ストレートに気持ちを伝えることの尊さを教えてくれる作品です。見ていると思わずニヤニヤしちゃうような胸キュンシーンもありますし、コメディータッチのシーンもすごく多いので、エリーの言動にクスッと笑って、前向きな気持ちになってもらえたらうれしいです。年齢問わず、幅広い方に楽しんでいただけると思うので、春休みにたくさんの方に見ていただきたいです」とメッセージを送った。
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