探偵!ナイトスクープ:ラグビーを愛した息子が急逝 生前の志望校・東福岡高校に母親が「入部」 運動オンチ乗り越え楕円球追う

6月28日放送の「探偵!ナイトスクープ」の一場面=ABCテレビ提供
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6月28日放送の「探偵!ナイトスクープ」の一場面=ABCテレビ提供

 視聴者から寄せられた奇想天外な頼み事や、心配事の相談を「探偵」たちが体当たりで解決する人気バラエティー番組「探偵!ナイトスクープ」(ABCテレビ、金曜午後11時17分)。6月28日の放送では、真栄田賢探偵が「亡き息子リョウスケの夢」を調査した。

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 依頼は、兵庫県の女性(52)から。昨年10月、14歳の息子リョウスケが不慮の事故で亡くなった。リョウスケは稀代の「ラグビーバカ」だった。幼稚園からラグビーを始め、本気で日本代表になる目標を立て、そこへ向けての将来設計を小学1年生の頃からしていた。

 中学生になってからは、全国屈指のラグビー名門校「ヒガシ」こと東福岡高校(福岡市博多区)を目指して体力作りにも精を出していた。しかし、それがある日突然、ぷっつり終わってしまった。

 ぼう然と何をしていいのか分からない日々。それからリョウスケの残したものを整理していくうちに、女性はふと思った。「リョウスケになりたい」と。

 リョウスケになって、リョウスケが目指していた「ヒガシ」へ行きたい。リョウスケとしてグラウンドに立ち、リョウスケと仲間になっていたかもしれない部員たちと共に練習をする。そんなリョウスケの追いかけていた夢の一つをかなえたいのだ。

 女性はスポーツ全般がかなり不得意な、運動オンチのおばちゃん。応援こそしていたものの、リョウスケがラグビーへかける思いをすべて分かっていたとはいえない、と考えている。しかし、リョウスケになれば、きっとその情熱だって分かるはず。一緒に「ヒガシ」へ行って、私をリョウスケにしてもらえないだろうか、というもの。

 バラエティー番組の取材は断っているという東福岡高校だったが、依頼文を読み、特別にOKを出してくれた。同校の正門をくぐった時から、母とリョウスケ君は一心同体。ユニホームに着替えた依頼者は「リョウスケ」として部員たちに迎えられる。パスにはじまり、容赦ないハードな練習に息を切らしながらも「楽しいです」と笑顔の依頼者。ラグビーの楽しさに触れ、仲間と共にボールを前へ前へと運ぶ。それはまぎれもなく母に宿ったリョウスケ君の姿だった。

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