「名探偵コナン」などで知られる青山剛昌さんのマンガ「YAIBA」の新作テレビアニメのタイトルが「真・侍伝 YAIBA」となることが分かった。1993～94年に放送されたテレビアニメ「剣勇伝説YAIBA」に続き、声優の高山みなみさんが主人公・鉄刃（くろがね・やいば）を演じることも発表された。ヒロイン・峰さやかを石見舞菜香さん、刃のライバル・鬼丸猛を細谷佳正さんがそれぞれ演じる。「進撃の巨人」「SPY×FAMILY」などで知られるWIT STUDIOがアニメを制作する。

あなたにオススメ

来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹”　朝ドラヒロインまで手が届くか

　「YAIBA」は、青山さんが「名探偵コナン」の連載開始前の1988～93年に「週刊少年サンデー」（小学館）で連載していた剣劇アクションマンガ。父と共にジャングルで修行に励む型破りの少年剣士・鉄刃の活躍が描かれた。ヤイバは、ひょんなことから日本に戻り、新たな修行の地で、さらなる強さを求めて躍進する……というストーリー。コミックス全24巻が発売されており、累計発行部数は約1700万部。新作アニメは、原作者の青山さんがシナリオを完全監修し、完結から約30年の時を経て、完全アニメ化されることになった。

　再び鉄刃を演じることになった高山さんは「『オレは鉄刃、侍だ！』まさか再び名乗りを上げることができるとは……。幸せ（と書いて奇跡と読む）というよりほかありません！　スタッフの皆様の愛に大感謝です。そして現在、ウラウラホーレ、ウラウラホーレと楽しい楽しい修行中。画面から飛び出さんばかりにはじける姿を早くお届けしたいです！」とコメントを寄せている。

　峰さやか役の石見さんは「幼い頃からテレビで拝見していた、青山剛昌先生の世界でお芝居できる日がくるなんて、はじめは信じられない気持ちでした。とっても可愛く、時に格好いいさやかちゃんを、すてきな皆様に刺激を受けながら、毎回伸び伸びと演じさせていただいております！　愛され続けている『YAIBA』の世界が、よりたくさんの皆様に楽しんでいただけますように！」と話している。

　鬼丸猛役の細谷さんは「鬼丸は、受けたオーデションが箸にも棒にも引っ掛からなかった時期に、唯一二次オーディションの知らせをいただいて、『また落ちるかもしれない』とオーディションを受けるのが怖かった役でした。自分しかいないという思いもあったし、自分には作品が大きすぎると思ったこともありました。こうして今、皆さんにキャスト発表のごあいさつをさせていただけていることが本当にうれしいです。鬼丸の魅力をより多くの人に感じていただけるようにアフレコを楽しみたいと思います。よろしくお願いします」と意気込みを語っている。

　新作アニメは、蓮井隆弘さんが監督を務め、亀田祥倫さんがキャラクターデザイン・総作画監督、やまだ豊さんが音楽を担当する。物語の舞台となる浅草・雷門を背に、雷神剣を構える刃が描かれたティザービジュアル、刃と鬼丸が激しい剣劇を繰り広げるシーンを収めたティザーPVも公開された。

　蓮井監督は「『YAIBA』を知っている人も、まだ知らない人も一緒に楽しめるよう、青山先生監修の元、アニメとして、現代版として、変化も加えつつ映像化しました。いろいろな要素が盛りだくさんの『YAIBA』を強力なスタッフたちが集まり描いてくれています。新たな『YAIBA』をぜひ楽しみにしていてください！」と話している。

　亀田さんは「小学生の頃、祖母から油絵具セットをもらったことがありまして何を描けばいいか分からなかったので、とりあえず大好きな『YAIBA』のコミックス21巻の表紙をキャンバスに模写して描きました。それから30年たち、ただの古参ファンがキャラデとして公式で描けることになり、こんなにうれしくて光栄な仕事はないですね！！　良い作品になるよう頑張ります！！！！」と語っている。

　やまださんは「初めて監督とお話をさせていただいたときに『音楽をキャラクターの一つとして考えてもらいたい』という言葉をいただき、とてもうれしかったのを覚えています。作品の持つテンポの良いスピード感を大切にしつつ、ジャンルにとらわれないさまざまな顔を持った音楽をアニメと一緒に楽しんでいただきたいです」とコメントを寄せている。

　◇スタッフ（敬称略）

　監督：蓮井隆弘▽シリーズ構成：待田堂子▽キャラクターデザイン・総作画監督：亀田祥倫▽サブキャラクターデザイン・メインアニメーター：前並武志▽特技監督：桝田浩史▽美術監督：竹田悠介（Bamboo）▽美術設定：藤井一志▽色彩設計：橋本賢▽3D監督：中村幸憲▽撮影監督：福士享▽編集：廣瀬清志▽音楽：やまだ豊、出羽良彰▽音響監督：山田陽▽音響効果：森川永子▽アニメーションプロデューサー：岡田麻衣子▽アニメーション制作：WIT STUDIO